ヒット曲の壁を越えて

 

 2006年に燦然とメジャーデビューして以降、一時は放牧しながらも日本のポップス界の第一線を駆け抜けてきたいきものがかり。その軌跡を今回紹介する。

 

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育成期間と第一関門

 1999年に小学生時代からの同級生の水野良樹と山川穂尊がアマチュアバンドを結成、そこに同級生の妹であった吉岡聖恵が加わり、スリーピースバンドとなる。バンド名の由来は小学生時代の水野と山川の係活動「生き物係」にからきている。

 当時人気だったアーティスト「ゆず」にあこがれを持っており、地元・神奈川県の本厚木駅や海老名駅周辺を拠点に路上ライブを行っており、小林明子やオリジナル楽曲などを歌唱していた。

 一時は解散したのち、2003年よりクラブハウスでの活動を開始。ライブ活動でレコード会社の目に留まり、育成期間へと突入する。育成期間ではメンバーそれぞれが苦難を要した。ボーカル・吉岡はディレクターとボーカルトレーニング、水野と山下はデビュー曲の制作に励んだ。デビュー曲の制作には1年を要し、ディレクターの「もう一度原点に戻れ」の一言で命を吹き返したようにデビュー曲が完成した。

 デビュー曲は完成したものの、大きな関門が現れた。それが曲名だ。当時の音楽界は空前の「桜曲」ブームにあった。そのため、曲名が被る事態に陥った。そして、メンバーの出した決断が使われていなかった英語の大文字での「SAKURA」だった。しかし、「SAKURA」は話題を集め、いきものがかりは華々しくメジャーデビューを果たした。

 

 

ヒット曲との闘い

 いきものがかりは2008年に「第59回NHK紅白歌合戦」に初出場、翌年の「NHK全国学校音楽コンクール」中学生の部、課題曲「YELL」、さらに2010年の前期連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の主題歌「ありがとう」、2012年「ロンドンオリンピック・パラリンピック NHK放送テーマソング」として「風が吹いて」を制作、その他にもお菓子のCMでヒットした「じょいふる」やアニメと共に世界で注目される「ブルーバード」など多くの国民が聴くことになる楽曲を制作。

 セールス的にはヒットとは言えないものの、誰もが空で歌える楽曲が多いことが特徴的だ。そのため、この楽曲の数々はいきものがかり自身を苦しめることになる。

 「ヒット曲シンドローム」所謂、自分たちが創った楽曲を超えるような新曲を出さなければならないという負のジレンマに陥った。

 何とか10周年まで駆け抜け、メンバーが出した答えは「放牧=活動休止」だった。一度活動を止めて、自分たちのやりたいことを行い、いきものがかりとして走り続けるための用意を行った。

 そして、2018年の大晦日「第69回NHK紅白歌合戦」で「集牧=活動再開」を果たした。その際に披露した楽曲は、みんなで盛り上がれる「じょいふる」だったことも印象的だった。

 

 

新天・2人体制

 2021年よりいきものがかりは水野を社長として個人会社での活動に切り替え、2023年からは吉岡と水野の2人体制での活動が本格化することとなった。

 コロナ禍後の激動な道のりを超え、新体制のスタートは地元・海老名での無料ライブからだった。そんな中発表したアルバム「〇」はいきものがかりの新たな一面が垣間見れるものとなっている。

 アニメ主題歌として書き下ろされた楽曲「ときめき」はボーカル・吉岡が妊娠中に収録した。また、制作した水野は吉岡へ自分のことを肯定して欲しいという願いを込めたそうだ。子供が生まれ、どんどん変わっていく中で歌唱もその時々の想いがのせられ、より奥深い世界へと進化していく。

 そんな、いきものがかりの活躍から目が離せない。

 

 

予想調査を行っています

 MUSIC LIFEが提供する話題の中心にもある「NHK紅白歌合戦 出場歌手&曲目予想」を今年も行います。

 

 昨年同様、「NHK紅白予想調査」も行い、予想に反映させます。

 実施方法は昨年同様でありますが、大変わがままなことだと思いますが、回答は以下の凡例に従って頂けるとこちらの集計が行いやすくなります。

 調査フォームは「Google Forms」と「Microsoft Forms」の2種類(内容は同じ)を利用しております。

 皆様の「推しの魅力」などもどうぞお書きください。

 皆様のご協力の程、よろしくお願いいたします。

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