セッション | music K channel

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インディーズ作品から傑作が出ましたね。
作品であり、エンタメでもある、まさに映画の神髄を極めた映画でした。

ビッグバンドジャズの聴き方が大きく変わりました。
ドラムやっている人は、きっと人生観が変わるのでは?

舞台の音楽院はどこなんでしょう。
シティーカレッジなのか、マンハッタン音楽院なのか、原作を読んでみないと分かりませんね。
バークリーではないみたいです。


たくさんの批評記事がネット上にありましたが、それだけ注目を浴びた作品ということでしょう。
個人的には、宇野維正氏の論評が気に入りました。
氏の論評のなかから言い得て妙の箇所を抜粋・引用いたします。


本作が描いているのは、「圧倒的な努力の積み重ね」によって天才の領域に達することができると信じていた若き日の自分の愚かさへの悔恨であり、そんな自分の努力を裏切った音楽の世界に対する愛憎だ。その愛憎の「憎」の部分に過敏に反応したのが、本作のテーマを語る上でいわば道具として利用されたかたちとなったジャズの関係者たちだったと言えるのではないだろうか。そして、きっとプロのジャズミュージシャンたちの多くは、本作の主人公≒デイミアン・チャゼルが乗り越えられなかった努力と才能をめぐる堂々巡りの最初の壁を、容易くとまでは言わないまでも運命的に乗り越えてきたからこそ、現在プロとして生活ができているのだろう(興味深いことに本作は、自分の知る限り、海外でも日本でもジャズ以外のジャンルの多くのミュージシャンからは絶賛されている)。