ここまで松浦亜弥、AKB、最近のアイドルブームについて語ってきたが今回は今僕がリアルタイムで活動してる中で最も好きな、死ぬほど好きで生きる希望が湧いてくるアイドル=ゆいかおりについて書こう。
ゆいかおりは声優の小倉唯と石原夏織からなるユニットである。
声優さんが顔出しで音楽活動を行うことはここ最近でずいぶん一般的になったが、声優さんの音楽=アニメオタク向けというわけではない。中には声優という枠を超えた魅力を持った歌手、アイドルが多数存在し、ゆいかおりもそのひとつであると僕は考えている。
僕は一応、小倉唯派なのだがここでまず彼女の魅力を挙げたいと思う。
※以下ただのオタクの独り言である。アイドル四か条については第一回の記事を参照。
①完璧な可愛さとそれを支えるぶりっこ力
これはアイドル四か条③に該当する才能である。とにかくかわいい。はじめて彼女を見た時、こんな絵に描いたような可愛い子が現実に存在してることを信じられなかった。つまらない理屈もぶっ飛ばす程の説得力、可愛さという正義がここにある。
同時に彼女には松浦亜弥を彷彿とさせるいい具合のぶりっこ力が備わっている。世間にはぶりっこが苦手な人がたくさんいるが僕は大歓迎だ。可愛い子が可愛いふりをすること=何物にも代えがたい最高のパフォーマンスだと僕は考えている。そして彼女はオタクにどんな言葉をかけてあげたら喜んでもらえるか常に計算し、実行できる天才的小悪魔なのだ。これほどまでに見ていて楽しくなる、ウキウキする女の子は他にいない。
②キュートな歌声
ここで取り上げたいのは声優としての声ではなく、歌声である。
優しくささやく少女のような歌声が僕は好きだ。例えばYUIとか、YUKIとか、やくしまるえつことか・・・永遠に失われないであろう少女性や見え隠れする無邪気さ、触れたら壊れてしまいそうな世界観、そこに逆説的に存在する女性としての力強さにうっとりしてしまう。小倉唯が持っている歌声はまさに理想のそれである。
③クラスのマドンナ的な絶対に届かない憧れの距離感
これはアイドル四か条④に該当する才能である。僕が感極まってついにゆいかおりの握手会にまで行ってしまったのは一年前のことだが、手を握ってもなお「この子には絶対届かないし、相手にしてもらえない(当たり前」と感じたことは言うまでもない。
かわいくて、歌もダンスもうまくて、勉強もできて、言葉遣いも綺麗で自分の言いたいことをしっかり言える女の子・・・この高嶺の花のポジションがTVごしのアイドルが見せる絶対に僕達が届かない距離を思わせる。そこがたまらなくいい。
とどのつまり、小倉唯というのは現実離れしたひとつの憧れ・・・「アイドルとしては10年に一人の逸材である」と言っても過言ではないくらい才能あふれる女の子である。
一方、石原夏織という女の子の魅力について考えてみよう。
外見の話をすれば特に髪を上げた大人っぽい表情の豊かさが見せる喜怒哀楽はゆいちゃんのぶりっ子にも太刀打ちできる才能だと僕は思う。歌声に関してはよく通る印象、JPOPやアニソン映えするいい声だと思う。
表面的な所からもう少し掘り下げると、一見は小倉唯と比べるとおねえさん的でしっかりしている印象だがどこか抜けていてドジな女の子ではないかと思う。ラジオなどを聴いているとよくわかる。また自分を偽ること、ましてや計算することが苦手でどこまでも素で生きているような印象を受ける。時にはゆいかおりのお笑い役を買って出て、小倉唯の可愛さを引き立てる仕事までこなす健気さもまたいい。そんな石原夏織をおねえさんのように慕いながらも、親友のように接する小倉唯との関係がなんとも微笑ましいのだ。
別に彼女が脇役、小倉唯の魅力を引き出す役であるという話ではない。事実、僕はゆいかおりのライブをつい先日見ることが出来たが、石原夏織ファンと小倉唯ファンの比率は五分五分のように見えた。
うまく言えないが小倉唯と比べると僕はなんだか石原夏織のほうに親しみやすさを感じるのだ。彼女が持つ魅力は僕達が生活している延長線上に存在するような現実的なものであり、そこに僕は安心感を抱く。
例えば2人がもしクラスメイトだったとしよう。おそらく小倉唯は永遠の憧れであり、あいさつをしても軽く流される存在(だがそれがいい)。石原夏織はそんな唯ちゃんに憧れながらも肩を落とす僕の背中を叩き、元気に声をかけてくれるキラキラした明るい女の子なんだと思う。結果、僕はその二人の間で揺れ動く気持ちに悩むのだ(妄想が過ぎる)。もしゆいかおりの2人に同時に告白されたら僕は一晩中悩むだろう(そんな日は来ない)。
さて、そんな魅力的なふたりが歌う音楽はどんなものだろうか?例を挙げてみよう。
基本はまず最初に貼ったような僕の好きな一昔前のJPOP風、王道アイドルチューンが軸であり、非常に好感が持てる。そこに2つ目に貼ったような飛道具的な曲がいくつか挟み込まれる形になる。
シングル曲や1曲1曲が素晴らしいのは勿論だがこれまでに発表されている二枚のアルバムの完成度を僕は高く評価したい。
完璧なアイドル理想像のJPOPと初々しさと若さ故の勢いを提示したPuppy。
そこから背伸びせずに一歩ずつ階段を登り、新しい扉を開け、その先にある広大な世界で少しだけ成長した姿を見せてくれたBunnyは夢に向かって突き進むまっすぐな意志をも感じさせる力強い作品となった。
どちらもアイドルのアルバムとして素晴らしい出来であり、理想的な成長をしている。
今後もわかりやすいJPOPを軸にどんどん色んなことに挑戦してほしいし、先を見守って行きたいと思わせる魅力がある音楽をやっているアイドルだと僕は思う。
そしてゆいかおりの一番の魅力は全くちがう個性を持ったふたりの才能がひとつになるあの瞬間だと僕は思う。小倉唯が見せる誰も届かない憧れの世界、石原夏織が見せる現実の延長線上の安心感が合わさるその交点が放つ輝きに僕は魅了される。ラジオなどで二人の会話を聴いたり、お互いのシンクロ率を見てるとほんとうに仲がいいことがわかる。お互いがそれぞれの長所短所を理解し、支えあうが出来る最高のコンビだからこそ成せる業なのだ。
だから僕はたったひとりきりでステージに立つ女の子は勿論好きだが、ゆいかおりを見ていると二人組ってのはいいもんだなと思う。ごちゃごちゃしてなくてわかりやすい。どちらかが欠ければ成立しない、その危うさや神秘性の高さにドキドキするのだ。
本当に久しぶりに夢中になれるアイドルが出てきてくれた。僕は嬉しくてしかない。
というわけでこれにてアイドル特集を締めくくりたいと思う。またいつか次回があるかもしれないけど。ありがとうございました。