予約録画していた「不適切にもほどがある!」の第二回を観、また笑った。
妻もおもしろがっていた。
が、そのまえに…
…ネット記事でだれかが小林信彦さんを「お笑いのオーソリティ」と評していたが、これは小林さんに失礼。
小林さんは「お笑い」ということばを蔑称として嫌っているからだ。
伊東四朗さんも同様。
「不適切にもほどがある!」で阿部サダヲさんが演じるキャラクターはその粗暴なことばづかいからして、渥美清さんの寅さん、それも初期の寅さんを連想させる。
しかし、不意に歌いだしたり仲里依紗さんが飲もうと
していたビールをさきに無断で飲むあたりの唯我独尊性は、映画の植木等さんをおもわせる。
これはすごいことだ。
植木等と渥美清という昭和高度成長期の二大コメディアンを止揚しているのだから…。
喜劇は、それこそ昭和40年代まで、西暦でいう60年代まではコメディアンの専売特許だったが、いまの優れたアクター&アクトレスはカメレオン俳優に進化しているから、おもしろいオリジナル脚本さえあればシリアス、コミカル、泣かせ、怖がらせ、なんでも熟せる。
小泉今日子さんがいうようにアップデートできてないのはテレビの自称バラエティである。
「不適切にもほどある!」のタイムスリップの仕方が複数あるのにも感心した。
映画「マルコビッチの穴」からもいただいていたんだね。
犬島渚(仲里依紗さんの役名)というネーミングは、大島渚監督から引っ剥がしてきたのだろうが、だとすれば大島監督唯一のミュージカル映画「日本春歌考」がヒントになっているのではないか?
ま、このへんで…