ペットは老後の認知機能低下からあなたを守ってくれる? | 加藤 豪(Go Kato)

加藤 豪(Go Kato)

1人でも多くの人が救われるように、聖書の福音を述べ伝えています。

 人生の様々な経験の中で、ペットはしばしば大切な伴侶として登場し、安らぎや喜び、揺るぎない忠誠心を与えてくれます。単なる交友関係だけでなく、特に人生の黄金期を過ごす中で、ペットが認知面で恩恵をもたらす可能性があることを示す研究も増えています。

 

 年齢を重ねるにつれ、認知機能の低下に直面するのは一般的なことであり、高齢者人口の増加に伴い、その懸念はますます大きくなっています。 世界の認知症患者数は、2019年の5,700万人から2050年には1億5,300万人に増加すると予測されており、大きな社会問題となっています。

 

 さらに、一人暮らしの高齢者が増加傾向にありますが、 一人暮らしの高齢者は認知症を発症するリスクが高いことが研究で示されており、このリスクを低減させる必要性が迫られています。 一人暮らしと認知症の関連では、孤独感が媒介因子となることがありますが、ペットはこの問題を低減してくれる可能性があります。 ペットの飼育、特に犬や猫の飼育は認知症や認知機能低下の本質的な危険因子である孤独感の軽減に関係しているのです。

 

 このコホート研究は、英国の50歳以上の成人を追跡しているプロジェクトであるEnglish Longitudinal Study of Ageing(ELSA)を利用したものです。 第1波(2002年3月〜2003年3月)から第9波(2018年6月〜2019年7月)にわたるELSAの継続的なデータ収集は、加齢体験の包括的な視点を提供しています。 本調査には主要分析の対象基準を満たした50歳以上の合計7,945人が参加しました。

 

 著者らは、一人暮らしの高齢者において、ペットの所有と言語記憶、言語流暢性、複合言語認知の低下率との間に有意な関係があることを発見しました。 驚くべきことに、この正の相関は他人と同居している高齢者では見られませんでした。

 

ペットを飼って認知症を予防しましょう!

 ペットを飼おうと思っているなら、ペットは物ではないことをまず認識しましょう。ペットを飼う前に、経済的な面を見極め、ペットを飼うことが可能かどうかを確認してください。

 体格、エネルギーレベル、気質などの要素を考慮して適切なペットを選びましょう。 ペットは以下のようなメリットがもたらしてくれます:

  • 散歩や遊び、くつろぎの時間を通して飼い主の精神的な活性化を促します。
  • 体を動かすことは、認知機能を高める礎となります。定期的な運動はペットの健康を増進し、飼い主自身の健康にもつながります。訓練に参加することで、行動スキルやコミュニケーションを向上させ、認知面でさらなる効果が期待できます。
  • 様々な環境や他の動物と触れ合うことで、社会的孤立を解消することができます。