00年代の思い出 | 大阪無職

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大阪・無職日記です。
言っとくが、何1つ面白いことは書いていない。

俺が社会人となった'00年代のお話。

当時は小泉内閣の時代で、「格差社会」などという言葉が流行した。
しかも自分が下流なのは「自己責任」なのだそうだ。

派遣社員が使い捨てとされる酷い時代であった。
若年層の労働力は中高年の雇用を守る為にひたすら犠牲となった。

そして若い女達はそんなオヤジ達の側につき、一緒になって若い男性を叩いていた。
人間とは自身の保身の為であれば、無限に他人を犠牲にできるのだ。
職場という閉ざされた社会で、少しでも楽な方・ヒエラルキーの高い側につく為、オヤジ達と一緒に若年層男性を叩く方を選んだ。
もちろんそのヒエラルキーの中で、オヤジ達からのセクハラや不本意なセックスもあったことは容易に想像できるが、それも当時の女性達が自分自身で選んだ選択肢だ。

若年層労働者達は、黙って耐えるしか無かった。

・・・あれから20年近い年月が経過した。

現在、俺は大阪のちょっとした会社で、ちょっとした給料を貰える身分となった。
上を見てもキリが無いが、あの頃勤めていた工場の役員よりは、遥かに貰っているのだろう。

・・・っていう話なのだが、
これは安易に予想のできた結果だったのではないのだろうか?
今、自分が怒鳴りちらしアゴでこき使っている若者が10年後、自分より遥かに出世するなどとは考えていなかったのだろうか?

あの頃のままの階級が永遠に定着することを、彼らは望んだ。
しかし、それは彼らの儚い夢となった。
「終身雇用」「年功序列」はもはや機能しなくなっていた。
彼らの会社には、もう其れ程の体力は残っていなかった。

あの頃、オヤジの犠牲となった若者達はどこに行ったのだろう?
あの頃、「下流」「負け組」と呼ばれた若者達はどこに行ったのだろう?

今度はこちらのターンである。
オレにはとても、もうすぐ初老にさしかかる彼らの世代が畳の上で死ねるとは思えない。