昔からこの声の高さがコンプレックスだったが、
自分はもしかしたら声が低いのかもしれない。

貴婦人が駅の階段で困っていた。
カートに乗ったワンちゃんと一緒だった。
答えは一つ、

ワンちゃんを上までお連れしましょうか?

ありがとうございます、お願いしますと。
やはりこの人は貴婦人だ。

ワンちゃんも知らない人に持ち上げられてびっくりするだろうに、
とても上品な方だった。
最後まで動き回る事も吠えることもなく静かに待っていてくださった。

肝心なのはこのワンちゃんを降ろす時だ。
ものじゃなく命、しかもよそ様のこだ。
丁寧かつ優しく下ろしてあげなければ。
犬だろうと無駄に声かけをして、
無事に階段の上まで送り届けられた。

貴婦人はとても喜んでくださり、
丁寧にありがとうございますと
言ってくださった。

ただただ一つだけ残念な事が、
ワンちゃんに向かって


お兄ちゃんが運んでくれたんだよ、嬉しいね。
ありがとう言おうね、、、、。


お兄ちゃん、、、、、。


うーん🧐
やはり貴婦人には自分は男に見えるのだろうな。
自分の声はそんなに低いのか、、。