IPCC AR5 WG3 | さまようブログ

IPCC AR5 WG3

 ちょっと前の話ですが、IPCC第5次報告書の第3作業部会報告書が発表されています。
http://www.mitigation2014.org/
http://www.jma.go.jp/jma/press/1404/13a/ipcc_ar5_wg3.html
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/04/attach/1346991.htm

各作業部会の役割は、以下のように要約できるでしょう。
第1作業部会:温暖化により将来の気候はどうなるのか
第2作業部会:温暖化により人類はどんな影響を受けるのか
第3作業部会:じゃあどうすれば影響を少なくできるのか?

  ある意味、今回の第3作業部会の報告書が、3つの作業部会の中で最も「難しい」ものです。今後の人類社会がどのようになるか予想するのは、環境の将来を予測することに比べ、不確実性を多く含んでいます。
正直言って、私も第3作業部会報告書は"難解"で、あまり理解できた気がしません。自然科学と人文科学の間にあるような報告書なので、自然科学以上に人文科学が分からない私にとっては難解なのが当たり前だとは思いますが。

 訳文を読んでの感想ですが、炭素貯留がかなり重要視されていますね。特に、バイオマスを燃料として用いたうえでの炭素貯留はかなり有望視されているようです。
 化石燃料を燃やした上での炭素貯留だと、大気中CO2濃度はほとんど変動なしということになりますが、バイオマスを燃やした上での炭素貯留は、大気中CO2濃度を減らす方向に働きます。確かに有望です。
 国は、2020年頃には炭素貯裕が本格的に導入され始めるというロードマップを持っているようですが、果たしてどうなるでしょうか。