新たな根拠
お久しぶりです。このところやや忙しかった上に体調不良で、ほとんどネットに接続していませんでした。
さて、CNNにこんなニュースが流れました。
・気候に関する新たな研究は、懐疑論に打撃を与えた
http://edition.cnn.com/2011/10/21/world/americas/climate-study-warming-real/index.html?hpt=ieu_t3
Berkeley Earth Surface Temperature project (バークレー地表温プロジェクトと直訳するのでいいのかな?)という、IPCCやNASAなどとは独立した組織が、過去の気候に関するデータを洗い直し、独自の気候再現を行ったのだそうです。
過去200年に渡る気候再現に用いた気温データの総数、なんと16億点。まあ、人類はこれほどまでに気温を測定してきたのかと、あらためて感心します。
その結果は、NASAやNOAAなどのデータと非常に良い一致を示しました。これは、IPCCなりNASAなりが、ある特定のバイアスに基づきデータを処理しているという事実は存在しない、ということを示します。
青:NASA 緑:NOAA 赤:ハドレーセンター(イギリス) 黒:今回のバークレープロジェクト
ほぼ完璧な一致を示す。Berkeley Earth Surface Temperature HP より。
気候変動に関する懐疑論にも多くの種類がありますが、気温上昇そのものを否定する人は、さすがに少数派ではないかと思います。その少数派の人たちにとっては面白くない結果かもしれません。
ただ、勘違いして欲しくないのですが、気候変動は起きていると考えている圧倒的多数の科学者にとっても、これは面白くない結果なのです。何らかの重大な過誤が明らかになり、気候変動は起きていないということが明らかになって欲しいとすら言えるのです。
温暖化に関するこれまでの研究に重大な誤りがあり、温暖化が否定されるのであれば、それは人類全体にとって良いことであり大歓迎です。研究に対するプライドなど、人類全体にとっての利益に比べれば取るに足らないものです。
しかし現実には温暖化は起きていることが強固に裏付けられてしましました。困ったものです。
10/28追記
気候変動覚え書きさんのページ で、非常に詳細な説明がされています。こちらもぜひ。