暗視野電子顕微鏡
原子1つ1つがはっきり見えてる・・・。しかも、それぞれの原子が何か同定できている・・・。
すごい。いずれ(まだまだ先の話でしょうが)MSもNMRも不要になり、見れば構造決定ができるという時代が来るんじゃないか、そう思ってしまう記事でした。
参照:doi:10.1038/nature08879
私事ですが、私も普段、SEM-EDX で元素分布のイメージングなどしていますが、原子1個レベルでのイメージングとか次元が違います。
暗視野電子顕微鏡:暗視野顕微鏡観察 を電子顕微鏡に応用したもの。暗視野観察は微細構造もはっきりしますが、どうしても像が暗くなるので強力な光源が必要です。電子顕微鏡で暗視野観察をする場合は加速電圧を上げてやる必要がありますが、電圧を上げると試料が破壊されるという問題があります。今回は低電圧(といっても60kVですが)で観察できたことが重要なことのようです。
原子の同定:重い原子ほど明るく撮像されています。下のグラフは、上の写真のX-X’およびY-Y’の距離を横軸に、像の明るさを縦軸にとったものです。ホウ素・炭素・窒素・酸素が明確に区別されています。