ここは沢山の憧れ星が光るミルキーウェイ。周りには才能と夢があふれる雲が大きな機械から噴き出し、小さなペンギンの妖精「イメージ」が機械についているハンドルを回しながら見つめていました。
「最近は現実的な人間が多くなってるペン」
イメージの隣には人間らしき女の子がお手伝いをしている。腕は光る石が嵌ったブレスレットをつけていた。

「師匠!この憧れ星だけ硬くて割れませーん」
するとイメージは大きな声で
「コラッ、リピート!そうやって地道に心を込めて魔法をかけなければ割れるものも割れないだろ?ほら貸してみ」
イメージは魔法陣を描くと願い星に呪文を唱えました。
唱え終わるとその星からキラキラと光りだしました。
その星は憧れ星とは違うだったのです。
「これはっ、何年かに一度起きる隠れた才能の原石ではないのか?」
「才能の原石!?」
イメージは魔法で本を出すと空に映像を浮かばれました。
「一つは憧れ星、2つ目は願い星、3つ目は奇跡星、そして4つめが隠れた才能の原石キラ・・・」
「才能の原石は持ち主の気持ち次第で力が発動するペン。その原石には持ち主の心に宿る才能パワーが入っており、原石が宝石へと変わる時伝説の魔法使いが誕生と言われているペン」
「でも珍しいキラ?人間界から来たみたいキラ・・・」
イメージは考えると手を叩き、リピートに言いました。
「もしかしたら、お前にこの星が出会ってほしい魔法使いがいるのかもしれないぺん!なんせお前は一年前に才能の原石から生まれ、誕生したメロディー使いの妖精ぺん。それが運命の定めなら、この原石の持ち主とリピートに出会えるはずペン!」
「師匠・・・」
「大丈夫ペン。リピートならできるペン!
それに最近、人間界の憧れ星が少なくなっているのもココロから溢れるアキラメ星がモンスターに支配されやすくなっているに違いないペン」
「分かったキラ!」

リピートは大きな声で息を吸うとゆっくりとはきながら右手についているメロディージュエルのブレスレットを翳しました。
するとリピートの周りにピンク色のオーラが光り目の前にはピアノの鍵盤みたいな階段が現れました。
「達者でペン!その原石の持ち主を見つけたらブレスレットから連絡するペン」
「はい!分かりましたキラ」
そう言って は人間界へと旅立っていっきました。

メロディは鍵盤の上で走っていると目の前に大きな森が見えてきました。
「あれは、どこキラ?」
止まって見ていると不思議な空間にある妖精の森の中に一人の女の子がやってきました。
「さぁって、今日もレッツイマジネーション!」
そう叫ぶと女の子は頭を集中させました。
すると周りの空間が変わり、動物たちや巨木たちが喋りだしました。
「ユメちゃんおはよう!」
「みんなおはよう!今日も沢山遊ぼうね!」
そう言って動物たちと踊ったり走ったりと楽しんでいます。

「あの子はユメちゃんっていうのね!」
その時、才能の原石がまたキラキラと光だし、その森へとワープしてしまいました。
「うわぁー!」
メロディは大きな森へと落ちると目の前にはユメがいました。
「アナタはだれ?!」
「あっ、始めまして!ワタシリピート。メロディ使いの妖精」
「本物の妖精なの?!私の名前はユメ」
「ねぇ、なんで妖精の森にいたの?あなたは人間でしょ?」
「わたしね、空想するのが人前では出来ないんだ。バカにされちゃうし・・・」
「そんなことないキラ!夢見ることを忘れなければいつまでも空は煌めくキラ!憧れの力を持つ妖精たちが見守ってくれるキラ」
「そうなのかな?・・・そういえばリピート、さっき言っていたメロディ使いってなんなの?」
リピートは振り向き、空を見上げました。
「世界には沢山の才能の原石から選ばれた魔法使いがいて、その一つがメロディー使い。音楽といっても楽器の魔法が使えるのよ」
メロディはブレスレットに手をかざすと目の前に大きなピアノの鍵盤が現れ踊りながら引くと、まるで喜んでいるかのように森がざわめきました。
「だけどそこは人間界で秘密にされてきた雲の上の存在、雲の上には私が暮らす工場があって、そこは世界中の憧れや夢の集まったミルキーウェイがあるの」
「そのミルキーウェイには何があるの?」
「さっき言っていた工場で散らばっている憧れ星で流れ星を作っているの」
「流れ星!?」
「そう!あなたにもあるじゃない。こんなにも自由な夢を・・・」
「夢・・・?」
するとリピートの持っていた才能の原石がまた強く光だして、森を光で包みました。
少しして二人は目を開くとそこはミルキーウェイの工場でした。
「えぇ!?ここはどこ!」
ユメは周りを見てびっくりしていると奥から一匹の蝶が現れました。
「始めましてユメちゃん!いつもきらめく夢をありがとう」
「いえいえ!そんな・・・」
「ユメの憧れ星はキラッキラなんだよ!だけど、この才能の原石はまだ本当の自分だけの才能に気がついていないみたい」
「自分だけの才能・・・」
その時後ろにいた巨木が声をかけました。
「ユメには僕達の声が聞こえてるじゃろ?」
「みんなの声?」
「そうじゃ、わしらの声は普通は聞こえぬ。それがユメには聞こえているんじゃ」
「ワタシ空想の世界で話していたんじゃなかったの?!」
「そうだよ!」
森のみんなが叫ぶと才能の原石がとてつもなく強い光が放つと森中が虹色に光だし憧れ星の妖精たちが才能の原石から新たな使いの宝石に変えてしまいました。
「あぁっ、これは夢を描くイメージ使いの宝石!」
「イメージ使いの宝石・・・」
「これはアナタだけの宝石キラ!イメージ使いになったからにはココロに集まるアキラメ星を憧れ星に変えるお手伝いお願いキラ!」
「あの、どうすればいいの?」
「大丈夫キラ!あなたの力なら無限大のイメージを作れるキラ」
それから何日もの間二人で魔法の練習を始めることにしました。敵が近づいていることも知らずに。

そんなある日ユメはイメージの魔法を使いこなせるようになりました。
「ユメちゃん、凄いわ!私でも楽器の魔法を使いこなせるようになるのはまだ先みたい」
「そんなことないよ!リピートにも出来るはず!」
その時、才能の原石を盗むアキラメ星の闇に染まった敵がやってきました。
「よぉ、お前か!新しい使いとは。だが、こんな力など私には通用しない」
「なにキラ!」
「手下ども!そのブレスレットを奪い取れ」
リーダーの女の子「夢月」がいうと森の中にブラックホールナイトの手下たちが現れました。
「・・・私の大好きな妖精の森を虐めるなんて許せない!」
ユメが強く思うと宝石が強いエネルギーを放ちました。
「よしキラ!ユメちゃん何か想像するキラ」
「うーん、想像・・・えい!」
ユメは手をポンッと叩くと手下たちが集まり手を繋ぎながら誤り始めました。
「これで仲直り。ユメの夢はいつも誰とでも仲良し!夢と笑顔を描いてハッピーなの!」
「さすが、ユメちゃん・・・」
「くぅぅ、こっちもやられてたまるか!ほらいけ!」
手下たちはもう一度立ち上がると二人に襲いかかりました。
「それならメロディ使いの底力見せてあげるキラ!」
リピートはブレスレットを翳すと光でできた鍵盤を弾き鳴らしました。
すると繰り返すことにより手下たちはクルクルと目が回って倒れていきました。
そして最後に残った夢月は目の前まで来ると二対一の勝負となり魔法で闘うと女の子は地面に膝をつきました。

「よし、これでトドメよ!」
リピートが力を放とうとしたとき、ユメが叫び立ちはだかりました。
「まって!!・・・アナタは寂しそうな顔をしている」
「ユメ!何をいってるの?・・・」
「あの子の顔はちょっと前までの私と似ている気がするの」
「ユメ・・・」
「ねぇ、どうしてあなたはブラックホールナイトになったの?」
「はぁ?お前には関係ないし・・・。なんで倒さないの」
「私は笑顔じゃない人には笑顔になるのが一番!でもね、私はあなたとよく似ている。何故ならあなたにもお友達がいなかったから・・・」
「なっ、なぜそれを!」
「だけど私はリピートと出会えて本当に良かった!何故なら私をわかってくれる友達が出来たから」
「・・・私がユメの友達!」
「そしてあなたともワタシとお友達になりたいな!それから沢山のお話をしてこの森をぐるっと一周するの!」
「あなたこんな時にどうして呑気なこと言えるの?!」
「だってあなたと話せて楽しいんだもん!」
それを聞くと夢月のココロに一つのヒカリが差し込みました。
「うゔっ・・・!」
「どうしたの?!大丈夫・・・?」
夢月のココロは昔の気持ちと今の気持ちで動揺しています。ユメはそんな夢月のために魔法をかけました。
「夢月ちゃんのなりたい憧れよココロに届け!」
すると森中にシャボン玉が浮いて夢月の過去が浮かび上がりました。
それは空に向かって何か呟いています。
「今日のラッキーアイテムは、星のネックレス!」
その次に浮かび上がったのは星のネックレスをつけた日のことでした。
「夢月何をしているの。また星占いをしたの?占い師なんて夢は諦めなさい!なれる訳がないじゃない・・・」
その声が響くとシャボン玉は消えていきました。
夢月は消えたシャボン玉を見ながら涙を拭いました。
「ワタシはあなたとは違う。夢だって違うの!」
「違くたっていいよ!これからあなたと私とリピートで描く素晴らしい世界を作り出そうよ。憧れ星の溢れる大空でいっぱいにしたいな!」
その言葉が伝わったのか夢月は涙目で微笑むと立ち上がりました。
「アナタの言葉は沢山の勇気と夢をくれる力が詰まっているのね・・・。これはもう完全に私の負けね、笑っちゃうわ!」
すると空に満遍なく綺麗なお星様が光っていました。
「あっ!あの流れ星は・・・」
夢月の指した流れ星は才能の原石でした。
幼い頃に諦めた夢をもう一度憧れた事で力が復活したのです。
夢月はその才能の原石を妖精たちから拾い、手にすると目を輝かせながら腕を上げました。
「私の夢は月や星の占い師になること。その夢や気持ちには絶対に嘘はつけない!もう諦めない」
その言葉に反応して才能の原石が紫に光ると星座使いの宝石に変わり、ブレスレットにはまりました。
夢月はブレスレットを腕につけるとまるで不思議なオーラに包まれているかのように別人に変わりました。
「ユメとリピートのおかげで本来の私を見つけられアキラメ星の闇から抜け出せた!ありがとう」
「ううん!これからは三人「メロディ使い」「イメージ使い」「星座使い」の三人でこの森をアキラメ星の闇から守っていこうね!」
「おぉー!」

こうして三人は仲良しになり、世界中を笑顔と憧れた夢で溢れたミルキーウェイに復活させることができたのでした。