連載について2 | kenji-sanのブログ(骨髄異形成症候群と共に)

kenji-sanのブログ(骨髄異形成症候群と共に)

2013年1月に突然の骨髄異形成症候群告知。毎日の病気の様子や療養生活のこと、暇つぶしの連載小説など載せています。

今日は服を買いに服屋へ、食べやすいものを買いにスーパーへ
これだけがいつもと変わったことです。
何とか口の状態が少しでもよくなってくれるとよいのですが…

連載について(その2)

第3作「血とチョコレート」は高校生の時に一度書いたもので、
今回思い出しながら再構成しました。

高校生の時、突然浮かんだイメージは
小さな女の子からチョコレートのかけらをもらうことと
その女の子が血の海に倒れている画像でした。
なぜそんなイメージがわいたのかまったくわかりませんでしたが
とりあえず思いついたストーリーを書き留めておきました。

しかし、今になってみると、私は一人の女の子の死を力として教員となり、
今度は病を得て、他人の血を全面的にいただいて命をつないでいるのです。
まあただの偶然なのですが、捨ててしまうには惜しくなって書き直してみました。

第4作「飛行グモ」(12月26日から)は
前から気になっていた飛行グモについて書きたかったのです。
飛行グモは、作中にあるように錦三郎さんていう人が書いた『飛行蜘蛛』(1月5日)
という本によって世間に知られるようになりました。
現在私の手元には復刻版があります。
しかし、私が「飛行グモ」を知ったのはNHKかどうかわかりませんが、
テレビの画像でした。葦の上におしりを突き出して糸を出すクモ。
風にあおられて震えるようなその動作は、
空に飛び出す恐怖感にためらっているように見えました。
そしてあるとき突然、まるで決心がついたように、フッと飛び立つのです。
その可憐さ!
様々な場面で決心がつかずに迷っていて、
しばらくして「やります!」と答える生徒を見ると
心の中で『あっ飛行グモが飛んだ』と思うのでした。

そこで私は飛行グモの童話を書こうと思いました。
しかし、できてみるとあまりいいできでなく、
むしろこれを元にして話が作れそうだなと思うようになりました。

そして「飛行グモ」の連載が始まりました。
書き始めたときはどこへ話が行くのかわからないまま書き始めてしまいました。
思いがけず長い話になって、飽きた方もいらっしゃると思いますが、
書きながら、確かに自分にもこんなような訳のわからない時期があったなと
自分で確認できておもしろかったです。

明日からの話「黒い蝶」もまた書きながら次の話を考えることになりそうです。
今まで書いていない自分の側面を書くことになります。
結局自分のことしか書けないのですね。
またよかったら読んでやってください。