オリンピックとスポーツマンシップ | リーダーシップの探求

オリンピックとスポーツマンシップ


17日間に渡るバンクーバーオリンピックは昨日無事に閉会式を迎えた。
個人的には、真剣に観た競技は女子モーグルとフィギュアスケートのみで、ちょっと楽しみきれなかった感はあるが。。。

2種目しか観ていないが、真剣に観戦していると見えてくるものがある。
モーグルでは雪上のコンディションからの滑走状態はもちろん、エアーの良し悪しまで。
フィギュアスケートでは、演技の華麗さ、妖艶さ。

そして、共通して選手の表情には緊張、気合、さらに終わった後の安堵。
特にこの2つの種目に共通するのはスコアを競う種目であり、
・ある種のアンコントローラブルな点(例えばタイムだけをみれば良い、ということではなく)
と、
・最後の人が終わらないと自分の結果が分からず、順番がプレッシャーになる
という点で、複雑な心境を作り出す種目であると言える。

モーグルの場合は予選の順位で決勝の順序が決まるが、フィギュアはそうではないので、SPの時の、浅田真央選手のあとのキム・ヨナの演技は、「プレッシャーはないのか!?」と言えるほどの演技だったし、逆にフリーの時の浅田真央選手が感じるプレッシャーは、こちらも見ていて手に汗握るほどだった。

改めて感じたのは、「トップアスリートは血の滲むような努力をしている」、ということ。
オリンピックに出ているのだから当たり前じゃないか、ではなく、世界最高峰のレベルでの血の滲む努力だからこそ、外から観ていて素晴らしいのであり、それを認識できなければ単なる競技観戦とその批評でしかなくなる。
私は、それを感じられただけで感動したし、努力したことは必ず成果になるのだと改めて認識した。

フィギュアの採点方法についてはいろいろと議論があると思うが、個人的には敢えて特には言うつもりはない。
競技という枠組みだからこそルールがあり、スコアはそのルールが決めたものでしかない。
国民の代表、という立場もある。しかし、元を正せば選手達は国民の代表になることが目的だったわけではない。自分の競技を通じて志を遂げたいのだ。

選手のみなさん、
どんな形であれ、 素晴らしい自分を褒めてあげてください。おつかれさまでした。