Kクリニックの受診から1週間ほど経ち、
M先生に会いに銀座に行く日がやってきました。
あいにく朝イチの診察時間しか予約がとれず、
通勤のピークこそ過ぎているものの、世のサラリーマンに混じって妻と子供と電車に乗ることになりました。
子供は私が抱っこ紐、妻は念の為鞄にヘルプマークをつけさせました。
最近は立ってられなくなるようなことはなかったですが、
混雑した電車に乗るのは術後初めてなので、できれば座らせてあげたいなと思ってました。
幸いにも私たちが乗り込んだ際にちょうど優先席に空きが出たので、座らせてもらいました。
これからお仕事なのに譲っていただいた方ありがとうございます、、
特に仕事のときって朝の電車に座れるかどうかでその日のモチベーションかなり変わりますよね。。
約1時間電車に揺られて、銀座に着きました。
私は7月に来た以来です。
妻は妊娠してから東京に来ることもなかったので2年ぶりくらいでしょうか。
子供はもちろん初めての銀座です。
クリニックについて、すぐに診察が始まりました。
内容は以下のような感じです。
背景情報はこちらをどうぞ。
・摘出手術について
-変わらず手術で摘出できる状態にある。
M先生は近年脳幹部腫瘍の手術法について複数回学会発表してきた立場であり、この部分の手術は経験数が多い。
-とはいえ腫瘍が動いていない状態で触るのはナンセンス。引き続き様子見でOK。
-手術できるといっても、術後は後遺症（主に眼）が残る可能性はある。
・テモゾロミドの使用について
-臨床試験の結果から言っても、休薬無しの12クール実施を強く推奨。
-テモゾロミドや放射線の副作用によって起こるリンパ球減少について、実際に減っているのはTregという免疫反応を抑える役割を持つリンパ球であることが多い。
すなわち腫瘍細胞への攻撃を抑制するリンパ球が主に減少しており、気にかける必要性は薄い。
-上記理由から、自家がんワクチンも放射線治療直後に行うことが多い。
-また先生の経験上、これだけリンパ球数が減少している中で、テモゾロミド服用をやめたとしてもすぐにリンパ球数が回復することは考えにくい。
-12クール実施後、服用を中断するかはケースバイケース。12クール以上の服用が治療成績を向上させるという臨床試験は報告されていない。
-患者の心理状態や副作用の程度、経済状況などを複合的に考慮して判断することになる。
・リンパ球療法について
-放射線治療直後に一過的にリンパ球数を増加させることには意味があると思うが、徐々にその効果は弱まると考えられる。
-もし今後継続するのであれば、いつまで実施するべきかはKクリニックに聞いてみては？
まともな医者なら答えを持っているはず。
・NKT細胞療法について
-活性化リンパ球療法に比べればNKT細胞療法をお勧めする。
先生自身も自家がんワクチンに注力する以前はNK細胞の活性化に注目していたこともある。
-ただし新しい治療法のため脳腫瘍に対する臨床試験の報告は存在しない。はっきりとしたことは言えない。
その他
-テモゾロミドによる副作用は聞く限りは最低限に留められており、今の服薬を継続でＯＫ
-もし腫瘍の状態をより詳細に知りたければメチオニンＰＥＴを実施してみてもよい。
-東京女子医大でメチオニンPETは実施できるので、テモゾロミド6クールが終わったところで一度やってみては？
-その他日常でできることとして運動を取り入れてみてもよい。プールやホットヨガ、太極拳などがおすすめ。せっかく子供がいるので、子供をダシにして何かしらトライしてみては。
色々と聞きたいことが聞けてスッキリしました。
話の流れで、活性化リンパ球療法やNKT細胞療法など、直接先生のもとで実施していない治療法についても話が及んでしまったのですが、嫌な顔一つ見せずに意見を述べていただきました。
1点だけ、Tregだけが減ってるにしては血中リンパ球下がり過ぎじゃないか？とは思いましたが、
血中の割合としてTregが下がっていればよいのかなと自己解釈しました。
基本的にはM先生の言うことを素直に聞こうと思っているので、6クール目の後にメチオニンpetを受けたい旨を今後主治医に相談予定です。
まずは12クールを目指して、それからのことはそれから考えようかなと思います。
WT1ペプチドは結局実施できませんでしたが、
7月以降に追加でSNS等で見聞きした情報によると、期待値は低いかなと思い始めてます。
その代替としてNKT細胞療法については、メチオニンpetの後に検討しようかなと。
腫瘍が静止しているときにこそ、積極的に予防的にやるべきではないか？と最近は思ってます。
術後１-2年で再発する確率は高いし、再発後の増殖期にやって手遅れになるのは嫌なので。
効果あるかは全くの不明ですが。
久々に銀座に来れて妻の嬉しそうな顔が見れたのでよかったです。