出典:集英社>>

 

お頭の伝言

桓騎軍の劣勢の報告が秦国王都咸陽に届き、臣下たちは動揺するが、昌平君は趙の心臓部に近づいているため容易な戦いではないと説明する。

桓騎軍中央軍は趙中央軍虎白公によって分断され、倫玉軍は追い詰められるが、黒桜の方の桓騎は無事だと考える。

一方、桓騎軍本陣では摩論が逃げることを計画しながらも桓騎と話す。

右翼では雷土軍が激戦を繰り広げ、伝令のオギコが桓騎からの伝言を伝える。

左翼の飛信隊は崖を登る歩兵団を鼓舞し、攻略を試みる。

 

強靭な力

信達の騎兵隊が敵の注意を引く中、飛信隊の歩兵団は崖登りを開始。

第一陣が崖に到達し、本陣の貂もその速さに驚く。

趙の岳白公は敵兵が急斜地を登っている報を受け、落石の計で対抗。

しかし、崇原の指示で左へ移動し、狙われにくい場所を登る。

貂は飛信隊の歩兵の強さを語り、鍛え抜かれた彼らが崖上に手を届かせる。

 

崖上の攻防

信達の騎兵隊が敵の注意を引く中、飛信隊の歩兵団は急斜面から奇襲を仕掛け、崖の上に到達。崇原の指示で敵陣へ突き進み、騎兵隊も合流し作戦が成功。

一方、桓騎軍の雷土軍は龍白公軍と戦い、龍白公の息子を捕らえて罠を仕掛ける。

息子の凄惨な姿を見た龍白公が罠にかかり、雷土軍が襲いかかる。

 

バカ親子

趙将龍白公は、息子・曹還の死を嘆きながらも、雷土の襲撃を受けて抗戦するが、最終的に雷土に討たれる。

雷土は撤退を図るも、龍白公の兄・竜布の襲撃を受けて捕らえられ、扈輒将軍の元へ連行される。

一方、崖上に上がった飛信隊は勢いを失い、貂は打開策を模索。

戦局を打開するため、亜花錦率いる別動隊が右から奇襲をかけ、趙兵に混乱をもたらす。

 

奇襲の別動隊

数日前、亜花錦は王賁から別動隊を率いて挟撃するよう指示を受け、困難なルートを進み、犠牲を出しながらも目的地に到達。

しかし玉鳳本隊は敗れており、飛信隊の到来に気づく。

亜花錦の挟撃が成功し、貂は彼の戦術理解に感嘆。

亜花錦は趙軍本陣を撹乱し、趙軍左軍の注意を引き、信達の勢いを増す。

貂は趙軍の油断を指摘し、信達騎兵隊が本陣へ向かうが、岳白公が立ち塞がる。

 

断罪の時

飛信隊は亜花錦隊との挟撃を成功させたが、敵大将岳白公が現れ進行を阻む。

岳白公は強力な体術で騎馬隊を圧倒し、信も前線に追いつくが、岳白公の直近部隊「閃叫」も現れた。

岳白公は、邯鄲に引き籠り戦闘を研究してきたと語り、「閃叫」と共に信たちを迎え撃つ。

信は彼らの強さを警戒し、飛麃と共に立ち向かう。

その頃、扈輒軍本陣では捕らえられた雷土が拷問を受ける準備が進んでいた。

 

桓騎の狙い

雷土が扈輒の前に引き出され、息子を弄び殺したことを認める。

扈輒は雷土の罪を問うことなく、指を切り落とさせ、その後も拷問を続けた。

拷問に耐えた雷土に対し、扈輒は桓騎の狙いを尋ねるが、雷土は何も教えないと宣言。

雷土は扈輒に対して、桓騎軍が野盗の集まりで誇りや裏切りを気にしないことを語る。

自分たちは非道だと認めつつ、桓騎を最高の男と称える。

最終的に、扈輒は雷土を締め上げて情報を得るつもりだが、雷土は心の中で桓騎を思い出しながら笑みを浮かべていた。

 

痛み

雷土が捕らえられ、雷土軍は総崩れとなる。

竜布が新たな龍白公となり、雷土兵を追撃する。

一方中央では黒桜軍と倫玉軍が虎白軍に分断され、倫玉軍が総攻撃を受ける。

扈輒は王翦の動きを警戒し、夏満の提案で部隊配置を調整する。

扈輒軍右翼岳白公と桓騎軍左翼飛信隊の戦場では、信が岳白公との戦いに臨む。

しかし岳白公の奇妙な体術に対抗できず、信は劣勢に。

すると沛浪が体術の秘密を伝え、信は尾平に呼び出す。

 

動きの勝負

趙右翼軍大将岳白公の奇妙な体術に苦戦する信。

信が尾平を呼んだ理由は謎めいており、尾平も困惑しながらも信の元へ向かう。

岳白公の動きに翻弄される信だが、尾平の加勢で戦況が変わり始める。

信は王騎の剣を持ち、岳白公との戦いで奮闘する。

岳白公も剣を持ち、互いに激しい戦いを繰り広げる中、信が岳白公の動きを読み始める。

岳白公の本気の姿が見せられ、戦闘は激化していく。

 

最大の娯楽

信は岳白公の奇妙な体術に苦しみながらも、漂との訓練で培った剣術で対抗する。

二人の戦いは互角の様相を見せるが、岳白公の戦い方が変化し、再び劣勢に陥る。

岳白公の近衛兵団である”閃叫”の介入により、信はさらに追い詰められる。

騎兵が介入できない状況の中、歩兵団が信を守るため介入し、岳白公の討伐を試みるが、信はそれを止め、援護に回ることを指示する。

岳白公は戦場での”結束””友情”を語り、侵略戦争の快楽を楽しむ姿勢を示す。

信は岳白公の態度に失望し、再び戦闘に臨むが、”閃叫”の介入により苦戦する。

一方で”閃叫”の一人は信と岳白公の戦いを見て、信の剣術は岳白公に届かないことを悟る。

信も傷つきながらも打開策を模索する中で、尾平に目を向ける。

そして尾平もまた自分が何を求められているのか理解し、信に矛を渡す。

 

予定通り

信が剣を盾にして岳白公の動きを止め、尾平の名を呼び矛を受け取る。

一撃で岳白公の刀を砕き、深い傷を負わせる。

岳白公は死の間際、快楽を感じながら信に告げ、信はそれに同意する。

“閃叫”の者達が信に襲いかかり、乱戦が始まる中、我呂が後軍の本隊を指し示す。

羌瘣隊が後軍の本隊と戦い、同時に亜花錦隊が岳白軍本陣を急襲。

岳白軍は壊滅し、飛信隊が影丘を制圧。

貂は次の目標に向かうよう指示を出す。扈輒は敵の動きを把握し、虎白軍を本陣の北に移動させる。

しかし、この行動が裏目に出ることになる。