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韓非子と信

韓非子と信が問答をした後、韓の宮殿で宴会が開かれ、秦の使節団が歓迎された。

翌日、韓非子は秦へ向けて出発しようとするが、寧公主が現れる。

彼女は騰に先生のことを頼むと言い、秦での韓非子の安全を心配する。

韓非子は秦で国賓として迎えられることになっており、寧公主の安全も心配されるのではないかと問われる。

騰は秦の朝廷での韓非子の立場や寧公主の心配を尋ね、寧公主は儒家が韓の朝廷で孤立していることを認める。

その後、騰は韓非子の他に何か別の顔があるか尋ねるが、寧公主は理解できないと答える。

その後、洛亜完が現れ、寧公主が韓の滅亡を防ぐと誓い、韓非子と共に行くように騰に命じる。

騰は秦の都を見るのは面白くないとして、洛亜完の命令に従い出発する。そ

の後、李牧が武安に入城し、城の中での歓迎に感動する。楽彰は情報戦の重要性を説き、傅抵は諜報部隊の長が誰か尋ねる。

一方、秦の諜報員たちの中心人物である姚賈が情報を聞きに行くことを決め、李斯にも情報を聞きに行くことを提案する。

 

秦に来朝

韓非子が秦に来朝し、秦側は歓迎する。

韓非子は秦の朝廷で法の強化・改正に尽力し、秦の強国化が期待されるが、実際には予想外の結末になる。

政は韓非子との問答を続けるも、性善悪説の話で話が途切れる。

政は人を信じ、法を治めることを目指すが、韓非子は異なる考えを持ち、平行線を辿る。

政は韓非子に慣れるために時間を置くが、新法の研究に取り掛かるように李斯に指示する。

一方、屋敷に案内を任された女官たちは、紀月という男と宝朱という女官が親しく話しているのを目撃する。

李斯は韓非子について普通の法家と語るが、彼には芯がないと感じる。

姚賈は李斯の屋敷に訪れ、間者との出会いに気づくが、姚賈が知る男と韓非子の会話を耳にする。

 

歪な国王

咸陽に戻った姚賈は、李斯の屋敷を訪れる。

しかし、彼は頭の中で先程の出来事を考えており、自分を知っている男が韓非子である可能性に気づく。

李斯は、趙北部の戦での罠について尋ねるが、姚賈は李斯が韓非子に気づいていることを報告する。

韓非子が秦に来た目的について憶測し、もし彼が間者を使っているならば大変なことになると警告する。

李斯はそれを考慮し、姚賈に感謝の意を示し、報告しに行くと言う。

その後、韓非子の屋敷が制圧され、政は李斯に処理を任せる。

一方、姚賈は自分を知っている男が韓非子であり、その情報が李斯に伝わることを心配している。

李斯は韓非子を訪れるが、彼が姚賈の名前を知っていることで戸惑う。

韓非子は姚賈の今の主が李牧であることを明かし、彼が趙の二重間者だと告げる。

 

変わらないもの

楚で荀子に学び、李斯は頭角を現すが、家が貧しく身分の高い子息から馬鹿にされる。

しかし、入学試験に合格した韓非が現れる。

韓非子は姚賈が趙の二重間者であることを明かし、彼の危険性を説く。

李斯は戸惑いつつも理解し、韓非子に恨みを告白する。

韓非子は自らの選んだ道を受け入れ、李斯に秦の未来を託す。

李斯は韓非子と姚賈の報告を大王にする道中、彼らを裁くべきか悩む。

しかし、急報が届き、韓非子が亡くなったと知る。

 

情報戦

李斯は韓非子の死を信じず、屋敷へ向かう途中で韓非子との別れの際の指示を思い出す。

姚賈の行動に気づくが、屋敷に戻ると血を流し倒れる韓非子を見て驚愕する。

姚賈を犯人として詰問するが、姚賈は自死した韓非子を軟禁していたことを告白し、その理由を語り始める。

姚賈は秦のために諜報活動をしており、中華統一のために秦に貢献していると主張する。

李斯は姚賈を非難するが、姚賈は秦国の利益のために行動していると反論する。

彼は列国を滅ぼし中華を統一するためには、表と裏の力が必要だと説く。

最終的に、姚賈は秦のために働き続けることを要求する。

 

普通の法家

韓非子の死に関する混乱の中、李斯は噂にさらされ、姚賈からの訪問を受ける。

姚賈は李斯を殺さなかったことに感謝し、秦国の利益に尽力することを約束する。

李斯は姚賈を疑いながらも、彼の行動を許し、韓非子の死を悼む。

その後、李斯と妻は韓非子の理念を受け継ぐことを誓う。

一方、韓非子の死に関する報告が王宮に伝えられ、秦からの使者が韓国に赴く。

韓国は秦の謝罪と金品を受け取り、事件は静かに解決する。

しかし、韓非子の著作「韓非子」は時を超えて影響を与え、その遺産は現代に至るまで続いている。

そして、物語は次なる出来事へと移る。

 

尾平と東美の結婚

信と羌礼、羌瘣は故郷の城戸村を訪れ、尾平と東美の結婚式に参加する。

村の人々や飛信隊の仲間たちと祝福の宴が開かれ、感動の涙と笑顔が溢れる中、尾平の父親も喜びのあまり泣きじゃくる。

信は村の人々と交流し、子供たちからも憧れの目で見られる。

しかし、里典一家の登場で場が一変し、有が村人の恨みを買っていたことが明らかになる。

有と信の再会で感動の言葉が交わされ、彼らの絆が深まる。

 

宴が明けた翌朝

尾平の結婚式が盛大に行われ、宴が明けた翌朝、信は羌瘣を連れてかつて漂と共に住んでいた小屋を訪れる。

そこで、信は羌瘣に村で過ごした思い出を語り、将来のことを考えて羌瘣に結婚を申し込む。

驚く羌瘣だが、信の真剣な気持ちに感動し、返事を保留する。

その後、二人は訓練を積み重ね、新たな戦いに備える。

秦は再び趙の番吾を狙い、李牧と青歌司馬尚本軍に挑む。「番吾の戦い」が幕を開け、史書に残る大戦が始まる。