みにくいアヒルの子 | 武蔵野清澤塾 塾長のブログ

武蔵野清澤塾 塾長のブログ

就職準備塾 /就活支援、就職・転職サポート塾長(代表)のブログ
           就職・転職を希望する人を強力に支援する

『みにくいアヒルの子』と聞いて、まず知らないと言う方は少ないと思います。デンマークの童話作家アンデルセンが書いた有名な童話です。

アヒルの子が生まれ、その中に1羽だけ他のアヒルとは違うみにくい子がいました。あまりに辛く扱われ、その家族から逃げ出すのです。他の群れに入りますが、そこでもやはり辛く当られ、群れを飛び出すのです。一冬を過ごして生きる事に辛くなったそのひなは、『殺してもらおう』と白鳥の群れに入っていくのですが、そこで自分はアヒルではなく白鳥である事に気がつくのです。

白鳥のひなは、めでたし、めでたしなのですが、注目すべき点は、みにくいアヒルの子を異種(あるいは変な種類)として認識し、辛くあたつたり、別扱いしたりする行動に注目したいと思います。

何故アヒルは、異種に対して辛く当たる行動をするのでしょうか?私たちもそのような行動はないでしょうか?

まず、人種差別を思い出します。見た目の肌の色が違う事で違和感を感じる事があるでしょう。特に初めて見る時など、背の高さ・低さ、鼻の高低、顔の彫りの深さなど、自分に持っていない特徴がある人には、驚きや場合によっては怖れさえ感じる事があるでしょう。それは、なぜでしょう。

昭和の中頃までは、メディアの未発達の為、地方の方言が豊かな時代でした。時には、同じ日本なのに全く言葉が通じないなどと言う事もあったでしょう。日本の歴史を振り返れば、あの山の向こうとこっちでは、支配する大名や武将が違う事で戦(いくさ)になる事もあった訳です。となれば、当時の言葉の違いは生死に関わる問題なのかも知れません。地続きのヨーロッパでも、同じだったかもしれません。

と言う事は、見た目の違い、言葉の違い、体型の違いなどによって、違和感を感じるのは、危険を感じるからなのでしょうか?その為、自分と違う人に対して、警戒をする為、違和感を感じると言う形で差別化をしてしまうのでしょうか?

研究者ではないので、疑問を並べる事で考えたいのですが、相手を理解しにくい時、コミュニケーションが取れない時、わかり合うことが難しい時に、私たちは『みにくいアヒルの子』にしてしまうのかも知れません。

けれども、ここまで考えてみると、解決方法も見つかりそうです。相手を知る、理解する、コミュニケーションを取る……など、相互理解をする事で、目の前の相手をみにくいアヒルの子にしたり、差別と言う自分の対応が無くなるのでしょう。

みにくいアヒルの子は美しい白鳥の幼鳥だったのです。ある人の将来の事は、本人にもわからない事が多いはずです。よく相手を知るようにしましょう。

では、また明日。