第五十二章 ~嫌(いや)~ | 俺の恋した女は風俗嬢 ~私の値段は¥9,000~

俺の恋した女は風俗嬢 ~私の値段は¥9,000~

すべて実話のノンフィクションです。店名・個人名等はプライバシー保護の為すべて偽名です。






れいなに会うと決めたら

少しだけ具合が良くなった。

悩み事が一つ無くなったから。

後はもう突き進むだけ。





突き進む?





何に向かって?


会ってそれでどうしたい?

連絡先を聞きたい?

ヤりたい?

付き合いたい?



俺はとりあえず

れいなに会って

れいなを抱き締めたかった。


連絡先も聞きたいし

抱きたい気持ちもあるし

付き合いたい気持ちもある。


れいなは優しいから

連絡先を聞けば

多分教えてくれる。

出勤確認したいからという事で店に説明したら何の問題も無い。

付き合えるかどうかなんて分からない。


もし付き合えたとして

やっていけるのか?

毎日キモいおっさんに裸で性的サービスしてて何も思わないのか?


嫌に決まってる。


俺と付き合って風俗辞めてくれ!


そんな事言えるか。

惚れたのはこっちだ。


ぢゃ風俗で稼いでる分のお金毎月くれる?



・・・・・・・。



無理に決まってる。




付き合えたところで

れいなは風俗嬢。


風俗嬢をやってるのも知ってて好きになった。


勝手に妄想してるだけだが

お先真っ暗。

明るい未来が見えないんですけど。

れいなを俺に惚れさせて


ぢゃ風俗辞めて!


そんな事できるかな。

そしたら俺の恋した女は『元風俗嬢』

という事になる。

元という事は過去だ。

過去に風俗嬢をしていた。




女の過去なんて



気にしない。



いやっ!気にする。

少しは。

わりと気にするかも。


知らなければ気にならないが

知ってたら気にする。

というか引っ掛かる。


こんな妄想ばかりしてて考えたり悩んだり苦しい思いをしてて本当につらかった。

俺は会うと決めた。

会って抱き締める。

れいなと話しをする。

何かが変わるはず。



俺はこの苦しい現実から
逃れたかった。

れいなと会って余計好きになって

どんどん溺れて堕ちる所まで堕ちるかもしれない。

でも俺はこの今の現状が苦しくて堪えられなかった。




俺は明日れいなに会いに行く。