今回からはランクAの紹介
ランクAの基準としては
「デッキの骨子でこそないが効果は強いもの」
「実際の対戦において活用する機会が多いもの」
という、実用性重視のカードを選びました
ランクSが武器を使う戦士だとすると
ランクAはその戦士に使われるメイン武器というイメージ
前置きが長くなりましたが今回のカードはこちら
ウォークライ・ディグニティ
速攻魔法
効果を無効にする妨害用の速攻魔法
シンプルに見えて活躍の場が多いため解説することも結構ある
2つの効果があるというより1つの効果が条件によって強くなるみたいなもんで・・・
- 通常は相手フィールドのモンスターが発動した効果を無効にする
- バトルフェイズ中ならばモンスターに加え魔法罠の効果も無効にできる
実際にはもっと細かいが簡単に言うとこのような感じ
先に言っておきます、今回はルール関係の面倒な話が多いですが何卒ご勘弁を
このカード効果自体はシンプルなのだが、実戦で使いこなすためにはルールについての知識が必須なのだ
ルールについて詳しくは09さんの遊戯王ルール解説動画シリーズを見よう!!!
サイクロンの回と神の宣告の回は必修だ!!!
まず前半の部分から解説
効果自体は読んでそのまま、相手の妨害をしたいときに使うだけ
先攻ならセットして妨害、後攻なら相手の妨害を妨害し返す、それだけ
感覚としては夢幻泡影やエフェクトヴェーラーのように使うのだが・・・
ディグニティはその2枚とは明確な違いがある
違い①:テーマカードであり、フォティアによるサーチやミーディアムによるセットが可能
これが本当に大きく、泡影レベルの汎用妨害をテーマサポートで構えられるということがどれだけ心強いか・・・
しかも墓穴の指名者や抹殺の指名者で無効にされない
使いやすく腐りづらい効果のため素引きしても良し、引っ張ってきても良し
どこかで見たアマゾネス使いの人の話では「テーマ内妨害があるだけウォークライはマシ」と言わしめるほど
ただ実際にサーチやセットをする際、このカードの優先度は必ずしも高くない
フォティアからの場合は最優先サーチがミーディアム、ディグニティは余裕があれば確保
ミーディアムからの場合は最優先セットがフィールド、次点でディグニティとなる
もちろん場合によるが、基本的にはウォークライとしての基盤づくりを優先し、妨害であるこのカードは余裕があれば確保するといった感じ
違い②:速攻魔法である
これも使いやすさに拍車をかけている
先攻ならセット、後攻なら展開中でも手札からいきなり発動といった柔軟なプレイングが可能
特に攻め込むときに使えるのはディグニティの特権
戦闘でアドをとりたいウォークライにマッチした性能である
逆に速攻魔法であるため相手の先攻1ターン目の動きには対応できない
流石にこれは比較対象が強すぎるので仕方ない
違い③:モンスターを対象にとらず、無効にしたい効果に直接チェーンして無効にする
ここが少しルールに関する面倒な話
ここまで泡影やヴェーラーを引き合いに出してきたが、実際はこの違いのためそもそも使い方が結構違ってくる
この性質は灰流うららと同じであるため、使い方はうららをイメージしてもらうといいかも
- メリットとしては相手モンスターが効果発動後にフィールドを離れたり裏側になったりしても効果を無効にできるという点
最近(2023年)の実戦でもありそうな例を出すと対VSや対ふわん
VSラゼンのサーチ効果に泡影を打った場合、手札のヴァリウスにチェーンされラゼンに逃げられるとサーチ効果を無効にできない
だが泡影ではなくディグニティを使った場合、ラゼンに逃げられても効果は無効にできる
同様にろびーなのサーチ効果にディグニティを使えば、さらにチェーンされた旅支度で逃げられてもろびーなのサーチ効果は無効にできる
また鰤っ子姫のように発動コストとして自身を除外されると既にフィールドにいないため、泡影は使えない
しかしディグニティの場合、発動したのがフィールドでさえあれば既にフィールドにいなくても無効にできるのだ
- 逆にデメリットとしては直接チェーンしなければならないということ
これは対烙印が分かりやすいと思う
烙印融合でアルバスと悲劇を素材にルベリオンが融合召喚されたシーン、チェーン1ルベリオン→チェーン2悲劇にされるとルベリオンにチェーンできないため、ディグニティではルベリオンの効果を無効にできない
このような場面だと泡影やヴェーラーに軍配が上がる
またディグニティは泡影のように相手モンスターの効果をターン中無効にし続けるわけではなく、あくまで発動された効果を無効にしているだけ
そのため回数制限のない効果は再度発動することで普通に使われてしまうことには注意
これは未開域の手札効果にうららを使ってしまうようなもので、やはり性質としてはうららに近い
このように、やることは単純だが使いこなすにはそれなりの知識が必要なカードになっている
後半部分だが、要はバトルフェイズなら大体(重要)の効果を止められるということ
バトルフェイズ限定とはいえ、モンスター効果についてはフィールドである必要はなくどの領域で発動しても止められ、魔法罠まで止められるというのが非常に強力
攻撃反応系罠はもちろん、相手によってはフリチェの魔法罠をバトルまで温存しておくこともある
バトルフェイズまで出し惜しみしていた効果を「馬鹿め!バトルフェイズはウォークライの領域だ!」と封殺するのは非常に気持ちがいい
一番アピールしたいのは拮抗勝負を止められるという点
鉄板ムーブはフォティアで殴る→ディグニティをサーチ→バトル終了時にうたれた拮抗勝負をディグニティで止める、という流れ
これもディグニティが速攻魔法であるからこそできる芸当
バトルフェイズ終了時にしか使えない拮抗勝負との相性が奇跡的にかみ合った結果である
とまあ強さだけ書けばまあまあ強そうなのだが無視できない穴もある
注意点①:ダメージステップに使えない
・・・は?何で?
いやマジなんです、バトルフェイズ限定なのにダメステは使えないとかいうクッソ微妙な仕様なんです・・・
そりゃやってることは発動無効ではなくただの効果無効(うららと同じ)なので、ダメステに使えないのは仕様通りなんだけども・・・
エラッタしてくれませんか・・・「ダメステでも発動できる」の一文を下さい・・・
一応バトルする相手モンスターの効果に関してはメテオラゴンで無効にできるのである程度のカバーはできる
ただしメテオラゴンでも裏側表示のモンスターには効果を使えないので、昔懐かしのリクルーターのようにセット→戦闘破壊→墓地効果という流れでは効果を使われてしまう
もうこの点に関してはマジで割り切るしかない
注意点②:魔法罠を止めたい場合、「カードの発動」にチェーンする必要がある
これも少し難しい話で、カードの発動と効果の発動は少し違う
カードの発動は魔法罠を手札から出したり、セットしてあったものをオープンしたりすることを指す
効果の発動はそれに加え、既に表側になっている永続魔法罠の効果を発動したり墓地などの公開領域で効果を発動したりする場合も含む
ディグニティのテキストだと「魔法・罠カードを発動した時に」と書いてあるのでカードの発動にしかチェーンできない
つまりバトルフェイズ中であっても、既に表側になっている魔法罠が発動した効果・魔法罠の墓地効果は止められないのだ
これは正直そこまで問題になることはないけれども、一応把握しておいた方が良い
以上がディグニティについての解説
何度も言うが効果自体は非常にシンプルで解説するほどのことでもない
そのため今回は実戦で運用する上での細かい注意点を中心に記事にしました
評価はランクA(必須ではないが強い)
ないとデッキが組めないというカードではないが、あるとデッキの実用性が大きく向上し対戦での駆け引きを楽しめるようになるカード
このカードをいつ引き込むか、どの効果に当てるかが勝敗を左右する
ウォークライが環境デッキとギリ戦えるのはこのカードの貢献があるから
というわけで今回はここまで
ランクAはまだまだ優秀、平穏な次回へ続く