子ども達に本を読み聞かせていると、毎回驚かれることがあります。

 

それは子ども達が読み聞かせの最中に、それぞれ好きなことをしていることです。

 

普通なら、子ども達は読んでもらっている本に注目していると思います。

 

我が家では、息子が他の本を読んでいたり、娘が絵を描いていたりします。

 

 

先日学校へ読み聞かせのボランティアで行った時にもこんなことがありました。

 

私が読み聞かせを始めようとすると、そのクラスの担任の先生が子ども達を注意し始めたのです。

 

「上着を脱いで片付けてきなさい。」「机の上は何もない状態にしなさい!」「今水を飲みに行くのはいけません。」

 

子ども達を片っ端から注意する先生。

 

子ども達は先生からの注意に慣れているようで、あまり落ち込んだ様子もありませんでしたが、読書を楽しむという雰囲気ではなくなってしまいました。

 

その日は低学年の子ども達用に、少し笑いの要素が多めの本を2冊用意していました。

 

読み聞かせが終わり、子ども達も「面白かった~。」「続きの本を図書館で借りてみる!」と楽しそうな様子でした。

 

そこにまた先生から注意が入ったのです。

 

先生 「せっかく読み聞かせをして下さっている間に、とても残念なことがありました。」

 

私も少し緊張してしまいます。

 

先生 「読み聞かせに集中していない子が何人かいました。読んで下さったボランティアのお母さんに謝りなさい!」

 

そんな・・・私のことは気にしないで下さい!

 

 

私は本が好きで、本好きな子どもを一人でも増やしたいという思いから、読み聞かせの活動をしています。

 

あの日の教室にはキラキラと目を輝かせている子ども達はいましたが、本を楽しもうという雰囲気はどこにもありませんでした。

 

毎日子ども達に授業をされている先生が、人の話しを聞く態度が大切だと感じられるのはもっともだと思います。

 

しかし、注意から始まり、注意で終わってしまった読み聞かせに、楽しい印象を持てた子どもは少ないと思います。

 

 

我が家も子ども達が幼稚園の頃までは、読んでいる絵本にかじりつくようにして読み聞かせを聴いていました。

 

初めは息子が、読み聞かせの途中から別の本を読むようになりました。

 

娘は私の横で聴いていることの方が多いですが、好きなことをしている時もあります。

 

一見すると読み聞かせている本に興味を持っていないようにも見える二人ですが、実はしっかり耳で聞いているのです。

 

私もたまに図書館で朗読のCDを借りてくることがあるのですが、それを夜に目をつぶって聴くのが好きです。

 

子ども達のこの聞き方もそれに近い物を感じます。

 

 

まだ息子が生まれたての赤ちゃんだった頃から読み聞かせを始めました。

 

最初の絵本は『いないいないばあ』『いいおかお』、それから『ちいさなうさこちゃん』になりました。

 

5ヶ月になった息子は『うさこちゃんとうみ』を何度でも笑って喜んでいました。

 

自分でも本を読むようになると、ひたすらかじり、破っていました。

 

こんな読書の仕方もあるのですね(笑)

 

 

私が本文にはない助詞をつけ足して読んでいたせいか、子ども達は単語より助詞を最初に話し始めました。

 

「てー!にー!」(ちょうだいして、わたしに。という意味です。)

 

「がーー!」(わたしがする。という意味です。笑)

 

 

本は子ども達の言葉の扉を開きます。

 

真剣に本と向き合う読書も、暇つぶしの為の読書も、ただ眺めているだけの写真集のような読書もあります。

 

読み聞かせには、日本語の持つ響きを楽しむという楽しみ方もあるように感じます。

 

 

静かに、姿勢良く、真剣にする読書だけを求めていては、なかなか本好きは育たないと思います。

 

一人でも多くの子が、大好きな本と出会えますように!

 

そんな願いをこめて、今日も読み聞かせの本を選んでいます。

 

 

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