一歩

前から押し寄せる

凄まじい光


二歩

光に

吸い込まれそのまま

溶けだしそうな熱


三歩

背後に開けたばかりの

扉を見る


確かにくぐった

冷ややかな焦茶

真鍮の重み


跡形なく

砂埃が遠く

舞うばかり

枯れた薔薇が

音も立てず崩れて


何のために振り向いたのか

忘れてしまった


四歩

前を向き直そうとして

気づく

尻尾


忘れること

もう

忘れていいこと

見当たらないもの

もう

なくてもいいもの


適当に

進んでいく

尻尾と風の

声を聞いて 


迷いなく

悔いなく