外岡秀俊さんの追悼公演。
昨日、無事に那覇公演の幕を開ける
ことができました。
気づくと、
一年半がたち、
プロジェクトに寄り添い、
伴走していました。
膨大な資料を拝読しながら、
外岡さんを知っていきました。
たくさんの時間をかけて、
お話しを聴き、意見を交換していました。
ひとつ、ひとつ。
✨
はからずも、
私の演じた役達は、
外岡秀俊さんの人生に寄り添う
すべての女性でした。
彼の書いた小説の中の女性たち。
取材を受けた女性。
馴染みの店のおかみさん。
お母さん。
etc.
優しさへの道しるべ。
となっていきます。
✨
いのちは、
みな等しくて、
かぎりがある。
いのちの尊さを
はかること。
いのちの尊厳を
おかすことは
だれにもできない。
小さき国の住人。
「いずれ死ぬことが
確実な犬の命にも
あの子は全身を賭けました。
あなたに、その気持ちが
理解できるでしょうか。」
外岡さんのペンネーム。
中原清一朗
「未だ王化に染わず」
を読んで、震えてしまいました。
*
「だって、あなたは物語の最後に、
血の繋がらない子の父になったじゃない。
子を産み育て、その生命を繋げたい
母にとって、あなたの優しさが身に染みた。
その優しさがあれば、争いも殺戮も
起こらない。」
「やっぱり、
あなたは優しいひと。
そう確信したわ。」
舞台上で、
小説の中の、
辺境に住む女性が、
外岡さん自身へ。
そう投げかけます。
*
繊細に移りゆく台詞の水脈を
掘り起こすように
ピアノが包みこんで
くれます。
*
脚本 さらだたまこ
音楽
ピアノ演奏 丸山和憲
演出 松本和宜
出演 阿部よしつぐ
井料 瑠美
主催 城田英雄
制作 松本希未
*
外岡さんに、
美しい物語を伝えられたかな。
クリエイティブチームの皆さん。
阿部よしつぐさん。
貴重な出会いに、
本当に感謝です。
この出会いがあってこそ。
絶妙なバランスをとりながら、
お客様に届けられる形へ
仕上げることができたのでは
ないかと思います。
まだ、育みの過程だけれど。
でも、素敵なチームで、
那覇公演を迎えられて、
本当に、幸せでした。
楽しい旅でした。
外岡さん。
ありがとうございました。