やさしさの道しるべ〜うるまの島々から北の大地へ〜 外岡秀俊の世界 那覇公演 | 井料瑠美のブログ

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外岡秀俊さんの追悼公演。

昨日、無事に那覇公演の幕を開ける
ことができました。

気づくと、
一年半がたち、
プロジェクトに寄り添い、
伴走していました。

膨大な資料を拝読しながら、
外岡さんを知っていきました。

たくさんの時間をかけて、
お話しを聴き、意見を交換していました。

ひとつ、ひとつ。


はからずも、
私の演じた役達は、
外岡秀俊さんの人生に寄り添う
すべての女性でした。

彼の書いた小説の中の女性たち。
取材を受けた女性。
馴染みの店のおかみさん。
お母さん。

etc.

優しさへの道しるべ。
となっていきます。


いのちは、
みな等しくて、
かぎりがある。

いのちの尊さを
はかること。

いのちの尊厳を
おかすことは
だれにもできない。

小さき国の住人。 

「いずれ死ぬことが
 確実な犬の命にも
 あの子は全身を賭けました。
 あなたに、その気持ちが
 理解できるでしょうか。」

外岡さんのペンネーム。
中原清一朗
「未だ王化に染わず」
を読んで、震えてしまいました。


「だって、あなたは物語の最後に、
血の繋がらない子の父になったじゃない。

子を産み育て、その生命を繋げたい
母にとって、あなたの優しさが身に染みた。

その優しさがあれば、争いも殺戮も
起こらない。」

「やっぱり、
 あなたは優しいひと。
    そう確信したわ。」

舞台上で、

小説の中の、
辺境に住む女性が、

外岡さん自身へ。

そう投げかけます。


繊細に移りゆく台詞の水脈を
掘り起こすように
ピアノが包みこんで
くれます。


脚本  さらだたまこ

音楽
ピアノ演奏 丸山和憲

演出  松本和宜

出演  阿部よしつぐ

    井料 瑠美

主催  城田英雄

制作  松本希未


外岡さんに、
美しい物語を伝えられたかな。

クリエイティブチームの皆さん。
阿部よしつぐさん。

貴重な出会いに、
本当に感謝です。

この出会いがあってこそ。

絶妙なバランスをとりながら、
お客様に届けられる形へ
仕上げることができたのでは
ないかと思います。

まだ、育みの過程だけれど。
  
でも、素敵なチームで、
那覇公演を迎えられて、
本当に、幸せでした。

楽しい旅でした。

外岡さん。
ありがとうございました。

「ようこそ、桃源郷へ。」