1年目の女性営業が得意先で怒られて、
それで精神的にショックを受けて
もう営業に出たくないと言って内勤している。
えーそんなことで??
これからだって山ほど怒られるよ。。。
しかも理不尽な理由でたーくさん!!
と、図らずも15年も営業ができてしまった
全然やる気のない私からのアドバイスとしては
じゃあやめたら?営業は無理だよ。
そんなやる気だしてちゃ
逆に続かない仕事だし、
やる気なく、でもなんとなく、
ちゃんとやってる風が大事。
うるさい客へのスルースキル。
ごちゃごちゃいちゃもんつけられた時の
いつか仕返ししてやろうスキル。
話を聞いて、そうですね。と
言いつつも全く聞いてないスキル。
都合の悪いことは忘れるスキル…
などなど営業をしていく上で
本当に大事なスキルは
先輩や上司は教えてくれないし、
教えたところで実行できることでもない。
現場で身につけていく、スポーツや音楽などと
何も変わらないものなのだ。
こう言う時はこう対処しましょうという
マニュアルのようなものはあるにはあるし、
その通りにやれば確かになんとなくは対処できる。
一年目はそれに則ってやれば事足りるのだ。
と、思いつつも、彼女の凹み具合は
何だかなぁと思ってしまう。
私にもそう言う時期はあったけれど
いつのまにか、こうなっていたわけだし、
今でも歳下の先生に偉そうに怒られたりすると、
は?とか思うことはあるけれど、
もうなんかそんなこと付き合ってる暇もない。
凹むスキもない。
と思っていたけれど、
電車に揺られながら思う。
そんな風に仕事をドライに捉えられるのは、
心の真ん中にあることを、
仕事にしなかったからだろうと。
私にとってこの仕事は、
心の真ん中にはない。
心が折れない程度に、
適度にやれることを選んでいる。
だからこそ何となくつまらないし、
だからこそ続いていると言うのもある。
真ん中にあるものを外してるから
傷も浅いし、喜びも微妙なのだ。
でももしこれが心の真ん中にあるものだったら?
プライド剥き出しの
絶対失敗したくない!!
下手って思われたくない!!
貶されたりした日には、
もう二度とやりたくない!!
と、なる。
今でもなる。
そして多分、高校生の頃に、
それに近しい出来事がきっとあったではないか?
と、うっすらと思っている。
私の心の真ん中にあるもの。
それは、ピアノだ。
ピアノを弾かない自分は何の役にも立たないと
分かっているにも関わらず、
ピアノを弾くことが怖い。
誰もプロのような演奏なんて
求めてないのに、
私は私にそれを求めてしまっている。
一音違わずに、
リズムも正確に、
聞いてる人を感動させること。
などと、自分に課してしまっている。
だから、人前で弾けない。
人前で弾いて恥をかくくらいなら
一人でチマチマ弾いた方がマシだ。
もし人前で弾いて、下手くそで、
失敗した日には、凹んで、夜も眠れなくて、
ご飯も食べられなくて、もう二度と
弾けなくなってしまう。
…となってから20年が経過したのだろう。
1年目の女性営業が、そうなったのを見て、
あれは、20年前の私なのだなと。
下手でも良いんだよ。
現場で身につけて行くのだから。
いつのまにかできるようになっているから。
今はただ続けていこう。
彼女に対して思うことは、
過去の私に対して思うことだ。