A美さんとは店舗を通じてであったが、非常に仲良くなった。田舎が同郷だったこともある。自宅の電話番号も教えてくれた。そのうち遊びに来てと言われ、当惑したものだ。





しかし、世の中はそれほど甘くなく、程なくして自分は転勤の内示を受けた。





A美さんともしばらく会えなくなる。店へ行こうと思っていても、引継ぎや送別会、挨拶まわりと時間が取れない。





結局、A美さんと会えたのは赴任日の前日であった。



転勤する旨伝え、この店での思い出話にしばらく花が咲いた。



「私、一度、あなたを縛ってプレーしたかったなぁ。残念、私好みのM男に育てるつもりだったのに…」

冗談ともつかない発言に、初めは他人事と感じていたが、どうも違うらしい。

A美さんは本気だった。





それなりにA美さんに体を開発され、感謝の気持ちもあったし、縛られる事にも興味があった自分。



「A美さん、しばらく会えないから、お気に召すままどうぞ。」




未知の世界へ足を踏み入れた。