浅尾社員が桂へ転勤になった経緯を説明すると、
私は、彼がいることでこの店の売上は上る事は無いと
確信してしまったのでとにかくこの店から出て行ってもらう事を考えた。
そして、副代表に直訴した。
「副代表、浅尾社員がいる限りこの店は売上を上げる事は
出来ますが、トップ店にする事は出来ません。辞めて頂くか
営業以外の仕事をさせるか、他店に出して下さい。お願いします。」
と懇願した。そしてそれが通った形となったのである。
これでやっと一つの仕事が片付き、そして補充として
20歳の女性新人営業マン東岡さんが加わり、
新しくスタートを切った。
最初は前途多難であった。
社会人経験がほとんど無い新人社員が2名と私の3人の
営業スタートである。私は社会人としての基本と、営業としての
基本をト同時平行で教える事になった。特に井上社員に
トコトン教育した。大きな声で話す事。相手の目を見て話す事、
ジャスチャー付で話す事、バイタリティーが大事だという事。
義理・人情・なにわ節の大切さ。時間を守る事、そして
何よりもウソをついてはいけないという事。
それを毎日毎日、繰り返し言い続けた。
時には長渕剛ばりのケリをカベや机などに入れたりもした。
チンピラ顔負けの怒鳴り声を上げる事もしばしばあった。
しかし、それは愛情あってこその行動だった、100%言い切れる。
こんなに愛情をもって人に接した事は初めてである。
彼を親兄弟以上に思っていた。そのおかげもあってか、
数ヶ月で売上は配属前よりも3倍ぐらい上った。
売上順位の15店舗中、10位から13位ぐらいだったのが、
常に5位までには入るようになった。
ようやくトップの座が現実味をおびてきたようだ。
つづく