だけど、
危険は時には向こうからやってくるよね。
今日、颯爽とバイクで駆け抜ける俺の前を、何者かが急に飛び出してきたんだ。
間一髪！
ムロックブレーキング＆スピードダウン避けにより何とか大事には至らずだったんだけどさ。
その後、若干胸がドキドキしながら俺のまぶたの裏に焼き付いていたシルエットはまさにこんな感じだった。
完全に某有名ブランドロゴ形状と重なって見えたね。
ホント新年だからって勇気見せたりとかしなくていいからさ。やめてよ。
でもさ、そのまま運転続けてるとさ、
どうも頭の中でストーリーが展開してくんだよね。
あの俺の前を横切って側道の茂みに飛び込んだキャツは、
実はその茂みの中で待機してる仲間がいて、
「チェッ、ホントにやるとは思わにゃかったぜ。ほらよ。」
「毎度ありー☆」
的な金銭のやり取りが行われてるんじゃないかって。
ツナのやり取りが行われてるんじゃないかって。
それでいて飛び出してきた側の茂みには、足がすくんで動けなくなった仲間がいて、
もうちょっと距離を置いた茂みの中には、横切ったキャツを憧れの眼差しで見つめる後輩がいて、
そして肩で風を切るキャツには、手にしたツナ缶を持って会いに行くキャツ子がいて、
そんでもって、その子に
「ホント男ってくだらにゃいわ。」
とか言われながら、いい距離感を保ってる、みたいな。
そんなことを考えてるうちに目的地に到着するのです。
俺、結構イマジネーションがハジケるタイプですからね。
ありがとう。