時空を超えて今、若狭小浜に咲き誇る…百年のお酢蜜 葡萄味 | コン美味食文化論

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いけずな京女が、コンビニエンスに現代ニッポンの食文化を探求中。食のクロスロードを縦横無尽に放浪してます。


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 その昔から
 若狭の国の
 おいしい水と
 おいしい米は
 ずっとずっと
 酢を
 醸し続けて
 きました。


 福井県小浜市の「とば屋酢店」さんは、江戸時代に北前船の港として食材や文化を京の都に伝えた若狭小浜で創業300年のお酢屋さん。


コン美味食文化論-お酢2



 先日、小浜を訪れた際、特産品のアンテナショップで薦められたのが同店の「飲むお酢」やったんです。
 林檎味、蜜柑味など5種類ありましたが、美人の店長さん?が「私が飲んで一番美味しかった」と仰ったので。


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 「創業1710年 とば屋の飲むお酢 百年のお酢蜜 葡萄味」をお買い上げ~。


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 まずは原液を味わってみましょう。
 そこらへんの“飲む酢”とは違い、お酢のツンとした刺激は、ありませんね~。
 葡萄の香りとほのかな甘みが先にたつ、とてもやわらかな風味。
 このままヨーグルトやアイスクリームにかけても、ええなあ。


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 さて、飲むお酢「百年のお酢蜜」とは?


 百年のお酢蜜は、創業300年とば屋酢店の極上の純米醸造酢「壺之酢」と低GI竜舌蘭(リュウゼツラン)シロップ「百年の蜜」をブレンドした、とても飲みやすい無添加の飲むお酢です。
 5倍濃縮タイプですので、本品1に対して、水などを4の割合で加え、お召し上がりいただけます。


 では、竜舌蘭シロップ「百年の蜜」とは?


 百年に一度だけ花を咲かせ、一生を終える不思議な竜舌蘭、マゲイ。その茎に満々と蓄えられる蜜がマゲイシロップです。
 マゲイはその蜜の豊かさから、古代アステカで母なる女神マヤウェルの化身とされました。
 マゲイシロップ「百年の蜜」はその蜜を殺菌・濃縮した低GI、低カロリーの最高級の竜舌蘭シロップです。


 いったいどのようなご縁で、古代アステカの蜜と若狭のお酢が出会ったのでしょうか、不思議不思議。
 そう、「百年の蜜」も希少な食品ながら、それを受け止めるお酢もまた、只者ではありません。


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 それを語る前に、5倍に薄めて…と。

 驚きました、薄めても味も香りも薄まりませんのね。←日本語が変
 風味はさらに穏やかになりつつも、薄まるのではなく“伸びる”“広がる”という表現が適切かも。

 話を戻します。

壺之酢 360ml
¥525
楽天



 純米醸造酢「壺之酢」は、仕込み米に福井県産コシヒカリのみを使用し、伝統的な製法でていねいに醸造した豊潤なお酢。
 その名のとおり、壺の中でじっくりと静置発酵・本醸造されるので、まろやかな風味になるのです。(造りの様子はこちら から)


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 あ、「静置発酵」の意味ですか。
 お酢の醸造法には、食酢の醸造法には大きく分けて、「静置発酵法」と「全面発酵法」、2種類の方法があります。
 「静置発酵法」は、仕込んだあとまさに静かに置いておき、自然の対流にまかせて発酵を促します。表面に酢酸菌の幕が張り、香気を逃さないのでより旨みとコクが増すのですが、でき上がるまでに最短2ヶ月はかかります。また、職人の手間と勘が必要です。
 一方、「全面発酵法」は、空気を送り込んで攪拌し、発酵を促進して数時間から24時間程度で醸造する製法。品質の安定した食酢を低価格で大量生産できます。また、さわやかでクセのない味となります。
 どちらが本物とかいい悪いということではなく、お酢の用途や使う場面で選び使い分けるのが賢明ですので、誤解のなきように。


コン美味食文化論-お酢8


 若狭小浜でお酢を醸し続けて300年、12代目は「発酵は神様の仕事」と語っておられます。
 そんな老舗に、古代アステカの女神が微笑んだのでしょうか。
 そんな神秘的な気分にさえなる「百年のお酢蜜」の味わいでございました。


コン美味食文化論-お酢9
白ワインで割ってもおいちい♪


〈とば屋酢店 飲むお酢 百年のお酢蜜 葡萄味〉
内容量:200ml
原材料:米酢、リュウゼツラン液汁、ブドウ果汁



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