スパーリングを上手くやる上で、必要になってくる技術です。


 「見る」という行為は目に写るものを捉えるという事になります。スパーリングでは距離、ガードの位置などを見る事になります。そしてこれだけではスパーリングを上手くやるためには不十分なのです。

 より必要になってくるのは「見抜く」技術です。相手の思考、癖、次の一手まで見ようとする事を「見抜く」という表現にさせてもらってます。


 超能力者ではないからこんなものは無理だよ、と思われるかもしれません。

 しかし人間の本能に基づくものなので、人ごとに癖がでます。それを考慮すれば60%くらいの確率で「見抜く」事ができます。


 相手を「見抜く」ためにフェイントや捨てパンチも使います。フェイント等に対してどういう動きをしようとするかや重心の変化から相手を予想するのです。

 攻撃で応戦する人、防御する人、避けようとする人、カウンターを狙いに来る人、スパーリングの流れの中で変わってはきますが、ザックリ分けるとこんな感じで分かれます。

 攻撃で応戦してくるタイプには、いなした後に攻撃を仕掛けます。

 防御をする人には防御させてからの返しを狙ったり、空いているボディへの攻めから始めたりします。

 避けようとする人やカウンターを狙いに来る人にはフェイントを多くかけて、疑心暗鬼にさせた上で攻撃を仕掛けます。


 自分がヤル気満々の時には、攻撃に対して攻撃で対抗するような事をしでかしますが、それは例外です。


 注意点として、見抜く事ばかりに集中力を傾けてしまい手が出なくなってしまっては意味がありません。あくまで自分のボクシングをしながら相手を見抜けなくてはいけないのです。

 そうは言ってもそんな簡単に出来る事ではないので、徐々に意識してみるのが良いのかもしれません。



あとがき

 ようやくボクシングについてのテーマを思いつきました。

 自分にとって、見抜こうとする事はスパーリングにおける会話だと思っています。

 相手に合わしたスパーリングをする上で余力があるのかどうかをパンチやフェイントを出しながら判断させてもらってます。たまに頭に血が上りすぎて狂うこともありますが。

 身につけてはいたけど言語化できなかった技術を今回言語化する事ができました。参考になれば幸いです。