スパーリング中はやる事が沢山あります。
 パンチを打つ、ガードする、避ける、距離を変える、相手を見るなどなど。一つ一つの動作を考えてやったのでは、到底間に合いません。

 そこでそれぞれの動作を一つにまとめて体に覚え込ませるパッケージ化が必要になってきます。
 イメージとしてはWordなどで違う図形を一括して一つの図形として扱えるグループ化みたいな感じですかね。

 これをするためには、まとめたい動作の一つ一つをしっかり出来るようになる事から始めなければなりません。

 例えばガードしながら右ストレートを打つという動作。
 右ストレートを打つと重心が前にのるので、重心が前にのる形のガードができるようになる必要があります。パンチを受けにいくガードとでも言えば良いのでしょうか。
 このガードと右ストレートの打ち方ができるようになって、ガードしながらの右ストレートができます。
 それを体に染み込ませていくには練習あるのみ。サンドバッグ、シャドーで染み込ませてから実践で使えるようになって初めて身についたと言う事になります。

 こうしてパッケージ化できた技術を「ずらし」で変えていきます。
 先程の例で言えば、右ストレートを右アッパーや右フックに変えていったり。距離や相手のタイミングを見るという事を付け足してみたり。打ち終わりに避ける動きを入れてみたり。
 こういう工夫をして引き出しを増やしていくと色々な場面に対応ができるようになります。


 あとがき
 この内容は先日、寝起きに思い付いた事になります。
 以前「マルチタスク」という記事を書いていてアレなのですが、テーマとしてはマルチタスクをシングルタスクにしていくという事、そこから進化させる事になります。
 パッケージ化はこれだけではなく、二つのコンビネーションを一つのパッケージにしてしまうのも良い経験ができると思います。追撃を出せない人には特に。
 「ずらし」は本から学んだ事です。「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」著 名和高司 Kindle Unlimited です。自分的には凄い面白かったのですが、人を選ぶ本だと思います。
 今考えると、現役時代は失敗した事を少しずつ「ずらし」をして成功に持っていく、そういう試行錯誤の連続だったのかなと思います。意識してなかったので、ものすごく遠回りではありましたが。
 少し意識して練習をすると良い形になると思います。是非やってみてください。