悲しみの波が押し寄せてくる
最初は ちゃぷんちゃぷんと足元に
波が足元を浸すたび 胸が締め付けられる
唇をぐっとかむ
それが段々と大きくなる
ざぶ〜んざぶんと容赦なく
悲しかった出来事、本や映画の悲しい話‥
次から次へと波のようにやってきて溺れそう
いつもならすっと流せることも、ひとつひとつぶつかってくる
(心の中で)
泣きながらもがいて、苦しい胸を押さえて‥
必死に息をする
こんな時、いっそのことのまれてしまったほうが楽なのかもしれない
潰されそうになりながら
なんとか1日を終えた
へとへとになっての帰り道
ふと空を見上げると、久しぶりの月
あっという間に雲に隠れてしまったけど、潤んだ目にはくっきりと残っている