お友達を呼んでのクリスマスパーティを23日に決めて、えりさはプレゼントを買った
り、招待状を作ったりと忙しそうだった。
ついでに私も仲良しになった美都子ちゃんを呼ぶことにし、あるととかなとも誰か
呼べば?というと
「男がクリスマスパーティかよ・・・・」と、照れる。
「・・・彼女とかいないの?」
ママもストレートだ。
「・・・いねえよ」
かなとがちょっぴり赤くなって、いつも以上にぶっきらぼうに呟く。
結局、あの辺の子たちはどうなったんだろう。大澤遼子とは別れたって言ったけど、
野木貴子や坂本飛鳥とか・・・いたはずだ。
ま、でも私たちまだ若いんだ。なんたって高校生だもの。特定の人を決めてもいい
けど、決めつけちゃうのは早すぎる。
あの子たちはかなとのいい思い出として、もう過ぎ去ったことになるのだろう。
「いいじゃん、お兄様たちのお友達でカッコいい人がいれば、私も嬉しいし、美都子
も喜ぶけどなあ」
「お前が俺たちを『お兄さま』なんていうときはなんかたくらんでる時だもんな」
はは。ばれてる。
「俺たちの大事な友達をお前たちの餌食にさせてたまるか」
「あ、ひどい、あるとってば」
「ま、誰かいれば、じゃあ呼ぶよ。ボランティアでな」
ますますひどいや。でも楽しくなりそうだ。私も美都子ちゃんにプレゼント買おうか
な。なんかワクワクが高まってきたぞ。
ママも、何を作るか決めて買い物リストを作っている。
「トランシルヴァニアではずっと味わえなかったものね。そうだわ、お義母さまたち
にもプレゼントしたいわね」
ママもワクワクしてるのだ。ともかく、我が家は初めての体験に全員がワクワクして
いた。・・・・あ、約一名を除いてだけど・・・・。
いい加減素直になればいいのにね。