白雪姫3
「ニャー」
白雪姫がベッドから身体を起こすと、部屋の隅に一匹の黒猫がいるのが見えました。
紅いルビーのような目が、暗がりからこちらを鋭く見上げています。
不思議なことに、白雪姫はこの黒猫が自分の味方だとわかりました。
「ここから逃げろ」
黒猫がそっと囁きます。
「王妃はお前を殺す気だぞ」
そうして、黒猫は白雪姫に近づくと右手をぺろりと舐めました。
「死にたくなければ俺と一緒に来るんだな」
次の瞬間、、見たことのない男の人が白雪姫の前に立っていました。
そのルビー色の紅い瞳は、黒猫と同じ色。
「黒猫さん?」
白雪姫が呟くと、男の人は薄い唇に笑みを浮かべて、白雪姫の体を抱き上げました。
「アップルゲートだ」
「アップル…?」
「…まあ、それでもいい」
途中で詰まった白雪姫に苦笑して、そのまま歩き始めるアップルゲート。
その頃。
城の中では、ダリア王妃がいまかいまかと、魔法使いからの白雪姫の訃報をうずうずしながら待ち続けていました。
一方、白雪姫は毒りんごを食べる事無く黒猫王子に連れられ愛する父親のもとに向かっていました。
END
白雪姫がベッドから身体を起こすと、部屋の隅に一匹の黒猫がいるのが見えました。
紅いルビーのような目が、暗がりからこちらを鋭く見上げています。
不思議なことに、白雪姫はこの黒猫が自分の味方だとわかりました。
「ここから逃げろ」
黒猫がそっと囁きます。
「王妃はお前を殺す気だぞ」
そうして、黒猫は白雪姫に近づくと右手をぺろりと舐めました。
「死にたくなければ俺と一緒に来るんだな」
次の瞬間、、見たことのない男の人が白雪姫の前に立っていました。
そのルビー色の紅い瞳は、黒猫と同じ色。
「黒猫さん?」
白雪姫が呟くと、男の人は薄い唇に笑みを浮かべて、白雪姫の体を抱き上げました。
「アップルゲートだ」
「アップル…?」
「…まあ、それでもいい」
途中で詰まった白雪姫に苦笑して、そのまま歩き始めるアップルゲート。
その頃。
城の中では、ダリア王妃がいまかいまかと、魔法使いからの白雪姫の訃報をうずうずしながら待ち続けていました。
一方、白雪姫は毒りんごを食べる事無く黒猫王子に連れられ愛する父親のもとに向かっていました。
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