二枚貝ミステリー再び | アリ塚

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アリクイが混沌に導く、アリたちに築かれた秩序

今宵もタウナギ探しの旅へ。住処から水路群まで徒歩で行けるので、その気になれば毎日通うこともできます。

 

深く大きな水路でタウナギを見つけても捕獲が困難で、またタウナギは流れの速い箇所も好みません。見つけやすさと前例から、田んぼから這い出て側溝に落ちた個体を狙います。探索ルートをある程度固定し、巡回することにします。

 

水口桝にいた大きなナメクジナメクジ(種名)[Meghimatium bilineatum]というナメクジ(総称)だ。

 

ミズムシ桝には豊富なミズムシと大きなプラナリア(写真右端)。桝毎にもエビがいたり水が無かったりと違いがある。

 

1cmくらいの大きなサカマキガイ

 

アカミミガメ・ナマズ水路改めヒル水路。所々干上がっていて、水深は深いところでも1cm程度。

 

小さなヒル。指差し確認。右差し

 

水路に落ちたのか水棲種なのか、ミミズ。この辺りのゴクラクハゼ粘液胞子虫感染源ミミズだと思う。

 

異なる種類らしき、2匹の小さなヒル。やはりヒル水路だ。

 

途中で横切る、タウナギが隠れていそうな良い感じの水路。以前はメダカが大量にいたので、メダカ水路とする。

 

今はメダカドジョウもおらず、中型のクロベンケイガニが1匹。甲後部を怪我しているカニはしばしば見かけるが、原因は何だろう。脱皮不全とか?

 

再びヒル水路に戻り、上流へ向かうと大発見が。前に下流のタナゴ水路で見つけたものと同種の貝殻が複数あった。

 

前回の事件。捜査は難航している。

 

貝殻があった場所は、前回貝殻を見つけたポイントより1.5kmほど上流です。今回は少し小さめの貝殻もあり、上の写真のものが最小でした。稚貝やその殻が見つかれば、上流で繁殖している可能性が出てきます。

 

ところが、今回もここにしか貝殻は無し。稚貝も見つかりません。前回は全滅していたものの中身が入っているものもありましたが、今回は少し古そうでした。前回と同時期か、この冬に死んだものでしょうか。このポイントはいつも見回るエリアから徒歩10-20分程度上流で、田んぼが落水していたこともあって全くのノーマークでした。

 

平坦で長く真っ直ぐな水路であるにも拘らず、やはり貝殻は1か所に集中して落ちていました。多少の分散はあったものの、中身の腐敗や貝殻の破損・風化具合から察するに、時間経過や増水によるものでしょう。前回の場所から今回の場所までの1.5kmの間にも、その上流方面にも同種の貝殻は見当たりませんでした。稚貝が見つからないことといい、今回も人為的なものではないかと推測します。

 

しかし、何故 隣の水のある水路に捨てなかったのか何故 貝を捨てるのか(前回は中身入りもあったので食用ではない)、何故 2度も捨てたのか(飼育をやめたのなら1度で済む)、何故 2か所に捨てたのかが分かりません。捨てるならくれよ。するとまさか、自然現象なのか? わからん脳みそ

 

欧米では原因不明のイシガイ類大量死が報告されているようです。これは未だ原因不明なので、真相究明の仕様がありません。現場の状況的にもこれは違うでしょう。

 

またヌートリアによるイシガイ類捕食は日本でも確認されています。ヌートリアは少し離れた河川での目撃情報があり、この水田や水路でも謎の獣の足跡を何度か目にしました。しかし、前回の死貝の多くは中身が入っていたため、捕食によるものではないでしょう。ヌートリアが貝を一か所に集めるということも聞いたことがありません。

 

1月にはオオミズネズミ説(オセアニア固有種で、二枚貝を日向に並べて開いたものを食べる習性がある。日本では動物園にもいないのではないか?)まで提唱し、迷宮入りを覚悟しましたが、ここで新たな証拠が見つかりました。二度あることは三度あるかもしれないので、今後も動向を探ります。

 

 

ところで、先ほどヒル水路にいた小さなヒルは、当初ウマビルの幼体だと思いました。しかし、歩きながら(タウナギがいなくて暇なので)思い返すと、ウマビルにしては背中のスジが目立っていました。そこで、帰る直前に発見場所まで戻り、これを捕獲しました。ヒルは乾いた場所を歩けないため、水溜まりから動けないでいます。

 

ウマビル近縁種セスジビルを期待したが、シマイシビルっぽい。眼点は確認作業中目

 

またここでは初見のヒルですね。累計5種類ほどのヒルを見つけましたが、まだいるだろうと思います。また、タナゴ水路では多数のドジョウが確認でき、ドジョウの繁栄については一安心です。メダカタナゴもそのうち増えてくるでしょう。

 

ニョロニョロセンサーヘビにはベルトも引っかかる。何がどうなったら水路にベルトが落ちるんだよ。

 

秋までにはタウナギを捕まえたいですね。繁殖しているならいずれ見つかるだろうとは思っています。今の時期は側溝に溜まった泥を掘ったり、雨の日に路上に出た個体を探したりするのも良いかもしれません。今後も時々、様子を見に行くつもりです。このままだとヒルブログになっちまうよ。