教育に長年携わってきた私には何となくうなずけるような結果です。


 経済協力開発機構(OECD)による,57カ国・地域で約40万人の15歳男女(日本では高1)を対象にした国際学力テスト「学習到達度調査」(PISA)の,2006年度の実施結果がこのほど発表され,それによりますと,学力テストで、日本は数学的活用力が前回(03年)の6位から10位となり、2位から6位に下げた科学的活用力と併せ大幅に低下し,また,理科学習に関するアンケートで関心・意欲を示す指標などが最下位になったということです。

 理科学習に極めて消極的な高校生の実態が初めて明らかになったということですが,私に言わせれば,それは物理や化学など,数式が多くて,入試問題として出題されることを考えたら決して気持ちよく勉強できるものではありません。

 しかしながら,理科という科目そのものは,小学校の時からいつも,身の回りの現象から科学への好奇心を掻き立ててくれるもので,私にはこうした好奇心があったからこそ,今の仕事がやれているのだろうと思います。

 身の回りのちょっとした自然現象に目を向けると,そこにはとても興味深いことがたくさん転がっています。なぜ雨というものが降るのかなぜ鳥は空を飛ぶことができるのか, 火に水をかけるとなぜその火が消えるのか,夏はどうして暑いのかなど,こうしたことを意識的に考えるようにしてみる,少なくとも親や学校の先生が(私など,塾でも理科の時間に様々な自然現象の仕組みやメカニズムについて生徒さん達に語りかけるようにしています),子供達が理科(科学)に関して心を開くようなきっかけを作る努力を日常的に行う必要があると思います。

 特に台風や地震などには常に関心を持ち続けておく必要があると思いますし,また,自然環境問題,地球温暖化問題(気象破壊問題)との絡みでは,今後日本人1人1人が自然科学への関心を持ち,理科的知識を身につけて行くことが重要であると思えます。

 理科への興味関心が薄れるということは,究極的には日本の学術レベルの低下,技術レベルの低下,国際競争力の低下,そして最終的には国力の低下につながっていくのではないでしょうか?

 今後日本では国を挙げての理科教育の内容の再編(面白く,楽しく,かつレベル高く→面白ければレベルが高くともついていける)が望まれます。