「『美しい国づくり』企画会議」に約4900万円」yahooニュースにこんな見出しが出ていました。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071016-00000114-mai-pol

 安倍晋三前首相の肝いりで設置された政府の「『美しい国づくり』企画会議」に約4900万円もの国費が投じられていたことが,、政府が16日に閣議決定した答弁書で明らかになったそうです。

 同会議は有識者12人を集めて4月に発足したが、2回会合を開いただけで、目立った成果もなく9月の首相辞任後解散となりました。

 同会議の組織運営にはこれだけのお金をかけておきながら,やったことはと言えば,日本特有の生活様式や気質を問うアンケートだけだったということです。

 この「『美しい国づくり』企画会議」は,そもそも安部前首相の言う「美しい国」の具体的中身が不明確であるがゆえに,最初から“何をどのようにするか”という先の具体的な目標もプランも何もないままに発足したものといったように感じられます。それがために,半年間でわずか2回しか会合を開かなかったのでしょう。それでも,そんな中身のないもののために,4900万円もの巨費が投じられたというのですから驚きです!
 そして,安部前首相は,自身の「美しい国」の具体的イメージを,国民の前に明らかにすることなく(「憲法改正国民投票法案」や「教育基本法の改正が」いま一つ「美しい国」と言うイメージとは結びつき難い)首相の座を降りました。それと共に同会議も解散ということで,安部政権のいわば国民への“負債”の一部がこの4900万円ということになるでしょう。

 ところで,国政予算の中には,内閣官房が国政上の機密用途で支出する費用である「官房機密費」という項目があり,これは国政の円滑な推進という目的を果たすため、官房長官の判断で機動的に使われる費用ということですが,この具体的使いみちについては,その名の通り一切明らかにされていません。会計検査院の調査からも事実上免除されているとのことです。

 この費用については,2001年に,官房機密費の一部が外務省・要人外国訪問支援室長の個人名義の銀行口座に入金され、私的に流用されていた事件が発生したことを受けて、2002年度予算からはそれまでより減額されたということですが,それでも毎年14億6200万円も計上されています。

 使い道が機密ということで公表されないとすれば,これまでの歴代内閣にも,国民の感覚からすれば,“税金の無駄遣い”と感じられるような出費が多数あったであろうことは想像に難くありません。

 テロ対策費や外交上の秘密工作費としての費用も,現代の政治には不可欠のものですから,機密費ゼロというのは現実的ではありませんが,政治の世界に無駄な費用が無いかどうか,国民が関心を高めるにつれて,今回の「『美しい国づくり』企画会議」のように,国民の前に明らかにされる事例というものが次第に増えてくれば,日本の民主主義はグレードアップしたものになるでしょう。

 そうしたことを考えてみると,政権こそ取れなくても,7月末の参議院選で,民主党が大勝したということは,参議院で国政調査権が発動できるということをみても,非常に大きな意義を持つものと言えるでしょう。