「やはり,並ばねばならないか!?」仕方がない。とりあえず並んでみる。15分待って順番がなお回ってきそうになかったら,引き揚げて他の手を考えようと決めて行列の中に立つ。
 しかし,本当に幸いなことに(それこそ神は僕の味方だと思ったぐらいだ!),流れは以外にスムーズで,わずか数分で自分の順番が回ってきた!

 僕は,窓口の年配の女性にロシア語で事情を告げ,ブカレストまでの普通乗車券の購入を申し出る。窓口に,ありったけのブルガリア紙幣を出す。窓口の女性は,その中から16レバだけ取って,残りを返してくれた。
「やった!無事チケット購入完了だ!」
 
 用が済むと,階段を駆け上がって,停車中の列車の車内へ滑り込む。コンパートメントでは,××と,そして,ブルガリアの出入国管理官が待機していた。その係官は,何やらブツブツ不満口をたたきながら,僕のパスポートに出国印を押す。
「誰が密出国なんかすんねん!」
 と,僕も河内弁で独り言を吐く。とにもかくにも,ブカレストまでのチケットが手に入り本当に一安心だ!(7月15日<その10>に続く)