「猫だましい」 | ムル☆まり同盟

「猫だましい」

猫だましい (新潮文庫)/河合 隼雄
¥460
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 河合隼雄さんが、猫が重要な役割を担う文芸作品や童話などを、心理学者として、心理療法家としての視点で分析、解説した本。「猫好きのきてぃちゃんに」と、読書家の友人にプレゼントされました。


 もちろん、いただいた直後に読んだのですが、もう10年近くも前のこと。当時は猫を1匹も飼っていなかったし、猫についての文章を書いたこともありませんでした。ですから、猫と人間の心の絡みなど、イマイチ理解が浅かったのではないかと思い、再度読んでみる気になったのです。


 「なぜ猫なのか」と題した序章で、いきなり引っかかるフレーズに行き当たります。心理療法において、猫は極めて重要な役割を持って登場する、というのです。犬ではなくて猫なんですって。その多面性や神秘性、独立性に触れ、「猫の方が『たましい』の不可解さ、とらえどころのなさをはるかに感じさせ、人間のたましいの顕現に他ならない、・・・」と、その理由が語られています。


 うーん。


 心理学の嗜みのある人にとって、猫ブログってなかなか興味深い読み物なのかも・・・。


 っていうかぁ。


 ・・・心の中、バレバレ? (><;)




 ま、それは置いといて・・・。


 今まで知っていた話も、「心理学的に猫の持つ意味」に着眼して解説されると違った解釈ができるし、また、同じ目でウチのにゃんずとニンゲンの関係について見直してみることもでき、面白かったです。色々な楽しみ方のできる本ですね。



 締めくくりにコレットの「牝猫」を紹介し、著者はこう結んでいます。


 「猫は、どういうわけか、人間にとってたましいの顕現となりやすい。猫を愛する人は、猫を通じて、その背後に存在するたましいにときに想いを至すといいのだろう。」


 猫と、猫について語ることと、猫について書かれた物を読むことが好きな方には、お勧めの1冊です。


 

 あ、それから、この本で紹介されている傑作の数々も。


 個人的には、ポール・ギャリコの「トマシーナ」、谷崎潤一郎の「猫と庄造と二人のおんな」、コレットの「牝猫」は近々読んでみたいと思っています。






トマシーナ (創元推理文庫)/ポール・ギャリコ
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猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)/谷崎 潤一郎
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