「おぼうさん、はじめました。」 -元気の出る本- | ムル☆まり同盟

「おぼうさん、はじめました。」 -元気の出る本-

おぼうさん、はじめました。/松本 圭介
¥1,680
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 ある通信講座の課題で読みました。本が届いたのが水曜日の夜、課題提出期限が月曜日の正午ということで、フルタイム・ワーカーとしては、かなり悲愴な気持ちで読み始めたのですが、これがなかなか面白い本で、読み始めたらとまらなくなりました。こんなに面白い本なら、恐らく課題もスムーズにこなせるだろう、と確信し、下書きがてら(?)こちらでも感想を書くことにしました。

 この本は、東大文学部哲学科卒業の著者が、新卒で仏門に入り「おぼうさん」生活を送る記録を綴ったブログ「彼岸寺 」の書籍化です。

 日本人のほとんどの家は、祖先の墓を仏教の寺に看てもらっているにもかかわらず、仏教に関心のある人はとても少ないと思います。そういう私も、転勤族を親に持ち、仏壇のない家庭に育ちました。家に仏壇がないだけではなく、転勤族で親戚とも離れて住んでいるため、「遠方だから」ということで、葬式以外の法事にはほとんどお声がかからず、法事参加経験もほとんどないままおとなになりました。

 ですから、この本を読め、という指示を見て、新卒で僧侶になった変わり者が書いた本なんて、きっとつまらないに決まってる、と思い、気が進みませんでした。

 ところが、ところが・・・。

 今年になって読んだ本の中で、一番面白かったかも。

 まず、一般家庭出身の彼が僧侶になる過程は、興味津々で読めます。在家の人が僧侶になる決意をするには、何か、よほど大きな困難や挫折を味わうか、または、何か一大事を仏の力により救われた経験を持つ場合に限られたことだと思い込んでいた私にとって、彼が僧侶になろうと決意するプロセス、それが実現するまでのプロセスは、新鮮で楽しめるものでした。

 次に、彼は、宗教にまったく関係のない一般家庭の出身で、哲学科を卒業しています。ですから、仏教について語る彼の視線はあくまでも、客観的なのです。仏がいかにありがたいか、などということは一切書かれていなくって、いかに生きるかということと仏教との関わり方、などについて書かれています。彼のコメントの多くは、別に仏教会で僧侶と活動している人特有のものではなく、一般社会で普通に働いている人にもあてはまることで、現在の自分の立場や人との付き合い方、仕事への取り組み方の参考にできることがたくさんありました。

 そして。

 何よりも。

 若干26歳の著者、勢いがあるんですよねぇ~。発想はITが得意な現代青年、考えていることや迷いも20代らしい。そんな、どこにでもいそうな青年が、どこにでもありそうな方法で人的ネットワークを広げつつ、現代のお寺のあり方などを模索していく勢いは、読者にもぱしっと伝わってきます。この本を読んでいたら、自分の今抱えている仕事をぱしっとやり遂げられるようなフシギな気持ちが湧いてきました。

 というわけで。

 公私ともにかなり仕事が立て込んできて、少し閉塞感を感じ始めていた今日この頃でしたが、この本を読んでいたら、「まだまだ、頑張れるはず。」っと、やる気が湧いてきました。お外は絶好の行楽日和ですが、この3連休(私の職場は月曜定休なので、珍しく3連休になりました♪)は、家にこもって、通信教育の課題と12月に開始する新しい業務の企画案を仕上げてしまおうと思います。(でも。もう11月も3日も過ぎてしまって、本当に間に合うのか、というアセリは否めません。)

 とっても元気の出る本です。

 「私、キリスト教徒だし・・・」とか言わずに、お疲れの方は、ちょっと読んでみてください。おススメです。