「猫にかまけて」 | ムル☆まり同盟

「猫にかまけて」

町田 康
猫にかまけて

 「時には、淑女のように。(in Cambridge UK) 」のShibakoさんお勧めの1冊。母子揃って無類の猫好きのshibakoさん。日本で読まれたお母様がまず骨抜きになり、次に読んだshibakoさんも同じく…、と言う紹介記事を読み、ついつい読んでみたくなった。



 で…



 猫好き必読!


 と、私からもイチオシの1冊。ラブラブ


 この本では、町田氏とその同居猫たち、- ココア、ゲンゾー、ヘック、奈奈- の暮らしぶりが描かれている。少し時期をずらし、2つの雑誌に連載されたエッセイなので、登場にゃんずは若干異なる。それぞれの猫たちの行動や性格の描写が細やかで、かつ猫好きらしい温かな視点で描かれているので、読んでいて温か~い気持ちになれ、自分も町田家の猫の一員のような錯覚に陥る。


 また、日常生活のコラージュだけではなく、猫たちとの間に起こった大きな事件を通し、動物と暮らすということについての著者の意見も述べられていて、自分とムルカの生活に置き換えて色々と考えさせられることもあった。


 パンクロッカーであり、数々の大きな賞を受賞した作家でもある著者。パンクとか、純文学小説家とかっていうと、何だか一筋縄では行かないような気難しさを想像しがちだが、この本全体からは、まったりとした猫好き独特の感性がにじみ出ていている。


 パンクで猫好きと言えば、中学時代、クラスにパンクロッカーのグループがいた。Kissのコピーバンドで、確かメンバー4人中の2人か3人が同じクラスだったように記憶している。パンクと言っても地味な地方都市の公立中学のこと、学校では学生服に短髪の普通の男の子たちだったが、Kissのファンであることを覗かせるグッズの数々や、休み時間に集まってボソボソやっているバンドマンもどきの雰囲気、ノートの片隅に書きなぐったお気に入りナンバーの歌詞など、パンクロッカーの片鱗もちょっぴり覗かせていた。


 その中にひとり、大の猫好きがいた。彼はどことなくパンクなのにまったり猫好き(っていうか、彼自身がまさに猫そのもの)の雰囲気も併せ持っていて、殊更、ユニークな存在だったのをふと思い出した。思わず、町田氏の年齢と出身地をチェックしてしまったくらい、私の中ではキャラが被っていて、妙な親近感を覚える。(残念ながら、著者は大阪出身ということで別人のようだ。)


 彼の他の著書も読んでみようかなっと思った。


 尚、私めは、この本を電車の中で読み、ひとりで涙目になったりニヤニヤしたり、と、以前、「あたしの一生」を読んだとき と同じ過ちを再び犯してしまった。皆様はくれぐれも人前でお読みになりませんように!