「羊皮紙に眠る文字たち-スラヴ言語文化入門」 | ムル☆まり同盟

「羊皮紙に眠る文字たち-スラヴ言語文化入門」

黒田 龍之助
羊皮紙に眠る文字たち―スラヴ言語文化入門


 

 これからスラブ諸語のいずれかを勉強してみようかと考えている人、スラブ諸語に興味を持っている人、言語学者とは日々どのような研究をしているかということに興味のある人、を対象に書かれた本で、筆者はロシア語講師/通訳およびスラブ語学者の黒田龍之介氏だ。


 大学のみでなく、一般の語学学校でも教鞭を取る著者、ロシア語とはどのような言語なのかを、趣味として学習しようという初心者の様子なども交えて紹介するところから本は始まる。4年と少し前、キリル文字も読めなかった頃の自分を思い出し、なんとなくなつかしくなると同時に、当時に比べると少しは進歩したのだ、とほっとしたりした。


何しろ、ロシア語文法の入り組んだシステム、慣れるのにある程度時間がかかる。また、そのシステムに慣れたからといって、それに沿って正しく語形変化ができるわけではない。それに子どもの頃から慣れ親しんだわけではないからロシア語を見ない日が数日続くと、気持ちいいくらい(?!) さっぱりと忘れてしまう。「私って『若年性アルツハイマー症』じゃないのかしら?」と心配になることも珍しくない。けれども、この本で何が初心者に難しいのか、という説明を読んでみると、何もそれらは私だけにとって難しいことではないようで、ちょっぴり安心したりもした。


また、常日頃、「ロシア語と似ている」と耳にしてきた様々なスラブ系言語についても、その歴史や特徴に加え、著者が学んだ過程がエピソードとともに紹介されている。どこがどのように似ていて、どこが似ていないのか、少しではあるが具体的に想像できて興味深い。勉強してみる気はなくても、ロシア語やスラブ諸語に興味のある人には、わかりやすい導入書だ。

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