うそつき~っ ~日本の雪~
モスクワに住んでいた3年間、私はロシア人に向かって何回も同じウソをついた。正確に言うと、「事実と異なること」を話した。それは日本で雪が降るか降らないかということだ。
ロシア人はクロスカントリー・スキーが大好きだ。板も、普段の食料品の買い物のついでに買えるほどの安価でスーパーマーケットで販売している。雪が少し積もると、市内の公園はもちろんのこと、ちょっとした林や空き地でも、近所の人たちが滑り始める。
外国人は、というと、さすがに道沿いでまで滑る人はいないだろうが、森林公園や名所旧跡などの景色の美しい公園を散歩がてらに滑る人は結構いる。私もそういうサークルに登録して、いくつかの有名な公園の中を滑ったことがある。
そんなとき、あるいはうちに乾かしてあるスキーを見て、ロシア人にある質問をされたとき私は必ずこう答えていた。
ロシア人「日本でも、みんなスキーする?」
きてぃ「日本ではね、山間部または北海道まで行かないと雪は降ってないから、スキーはこんなに手軽にはできないの。街には雪はスキーができるほどたくさん降らないから、スキーと言えば山でするものよ。」
ここ数日、テレビを見ていると各地から初雪の便りが続々と届いている。
・・・北海道だけではなく、秋田県でも青森県でも雪は降っている。そういえば、北陸でも山陰でも雪は降る。日本には「根雪」という言葉があることも思い出した。
というわけで、3年間、雪に関してはウソをつき続けたということに、この頃やっと気が付いた。なぜそう思い込んだかというと、
(1) 少なくとも関西では、クロスカントリー・スキーができるほどの雪は街中に降らないから。
(2) 日本でクロスカントリー・スキーに人気がない理由を、身近に雪がないことだと思い込んだから。
かなっ?
親しい外国人が自分の国のことを語っているからと言って、いつもそれが正しいとは限らない。私のように思い込みとか自分のまわりの環境だけを思い浮かべて、「日本ではね~」と話す人もいる。ごめんなさ~い。。。それにしても、日本ではなぜ人気がないんでしょうね、クロスカントリー・スキー?
凍った川や池の上を滑っていると、このように釣り人に出会うこともしばしば。「日本では珍しいことなので写真を撮らせてください」とお願いして撮らせていただいた1枚。

