「Он и она (彼と彼女)」 | ムル☆まり同盟

「Он и она (彼と彼女)」

彼と彼女



 帰国以来、唯一定期的に通っている場所がロシア語教室だ。帰国当初は定期的に通う場所が欲しかったし、せっかく自由業という形態で働いているのだから、遠い将来、ロシア関係の仕事も何かできれば、という気持ちもあって気軽にのぞいた教室だ。行ってみると先生もクラスメートもメソッドもとても気に入ったので、当初自分考えていた以上にここでの勉強に力を入れている。

 このクラスで扱っている教材のひとつが、標題の「Он и она(彼と彼女)」だ。ロシアの雑誌に掲載された「男と女の違いや特性」に関する記事をもとに、内容理解や文法練習、速読練習、ディスカッションなどを行う。モスクワ在住時は「ロシア語」といえば「生活を便利にするため」に勉強するものだったので、日常会話や文学作品を簡単な単語で書き直したものの読解、それに文法の訓練が主な内容で、いわゆる「大人が大人どうしで」するような会話はあまり扱わなかった。それがこのクラスの魅力のひとつだ。

 もうひとつの魅力は受講生たち。モスクワのクラスメートは、私も含めほぼ100%が「夫の転勤にイヤイヤついてきた」人ばかりだったが、こちらは「好き好んでロシアを選びロシア語を勉強している」人たちだ。視点が全然違う。また、職業もバラバラ、年代は(推定)30代前半から70代と広範囲にわたり、男女半々、と受講生のバックグラウンドがバラエティに富んでいるのも、こういう題材でディスカッションをより面白くする上ではポイントが高い。

 語学とは、往々にしてその習得そのものは最終目的ではなく、それを遣ってすることが目的となる。私にとっての目的は、3月までは「生活を便利にするため」だったが、今は「人生を豊かにするため」だと思う。帰国後数ヶ月間の数少ない進歩のひとつだ。