この書簡の発見は、既に報告したように、「毎日新聞」「中国新聞」に大きく報道されました。

 横浜市にある神奈川近代文学館で展示されているようです。

 

 先日も書いたように、この文学館で、平成10年度第30回解釈学会全国大会が平成10年8月25日に開かれた際、研究発表をしていました。

 

 その時の題は「古文入試問題としての正徹物語上・四三について」というものでした。今考えると発表者としてもっとも老齢、恥ずかしい次第ですが、たまたまこれに参加されていた、大学の時の指導教官、菊田茂男先生から声を掛けられ、それ以後また、先生の指導を受けることになった因縁の場所です。

 

 この事を老妻が福島に住む娘に知らせたところ、「88才で、またそんな場所に行けるなんて素晴らしい。ぜひこの井伏の書簡を見るという口実で一緒しませんか」とあったようです。

 

 実は、先日、この娘の車で、「井伏の生家」と、「丹下氏邸」そして、「『勧酒』の歌碑」を訪れたばかりでした。だから、この井伏書簡もちょっとした口実。もう少し元気だったらなあと、今どうするか思案中です。

 

 それにしても、いろいろ面白いことが出てくるものだと、85才の老妻と驚いています。