「ジョン・ラーベの日記は真実ではない」の嘘(前編) | 歴史の超真相ブログ〜教科書には嘘しか書かれていない~

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【歴史上の偉人】
 「尊敬する歴史上の偉人を1人あげろ」と言われたら、あなたは誰の名前をあげるでしょうか?

 イエス・キリストでしょうか?

 聖徳太子でしょうか?

 それともマザー・テレサでしょうか?マハトマ・ガンジーでしょうか?

 私の場合は「ジョン・ラーベ」です。

 南京事件問題に詳しい人以外、見たことも聞いたこともないと思いますが、ラーベは私が人生で最も尊敬する人物の1人です。

 ほかの記事にも書きましたが、ラーベとは日本軍による大虐殺が巻き起こっていた頃の南京安全区国際委員会の代表であり、あまたの中国人女性を日本軍の魔の手から命をかけて守り続けた人なのです。

 しかし、ラーベには強力な武器があるわけでも、武道の達人というわけでもありません。

 「ドイツ人」という権威を使って日本兵を追い払うしかなかったのです。まさに命がけです。

 実は当時の日本兵はアメリカ人は歯牙にもかけていなかったのですが、ドイツ人に対しては多少の敬意をはらっており、ラーベがナチ党バッジとハーケンクロイツを掲げながら「私はドイツ人だぞ!ヒトラー!」と叫べば、たいていの日本兵がおとなしくなってその場を立ち去ったそうです。

 そんなラーベは比較的裕福な身分であり、いつでも南京を離れることができたのですが、ラーベには南京を離れることができない理由があったのです。

 1937年9月21日の日記から引用します。

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 アメリカ人やドイツ人の多くがすでに南京を去っていた。これからいったいどうなるのか。昨晩、じっくり考えてみた。安全な北戴河からわざわざここへ戻ってきたのは、なにも冒険心からなどではない。まず財産を守るため、それからジーメンスの業務のためだ。無論、社のために命を差し出せなどと言われてもいないし、言うはずもない。第一、私自身、会社や自分の財産のために命をかける気などこれっぽっちもないのだ。だが、伝統あるハンブルク商人である私にとって、どうしても目を背けることのできない道義的な問題がある。それは中国人の使用人や従業者のことだ。かれらにとって、いや、30人はいるその家族にとっても、頼みの綱は「ご主人(マスター)」、つまり私しかいないのだ。私が残れば、かれらは最後まで忠実に踏みとどまるだろう。以前、北部の戦争で私はそれを見届けている。逃げれば、会社も家も荒れ果てる。それどころか略奪にあうだろう。それはともかく、たとえどんなにつらいことになろうとも、やはりかれらの信頼を裏切る気にはなれない。こんなときでなければさっさとお払い箱にしたいような役立たずの連中すら、一途に私に信頼を寄せているのを見ると思わずほろりとする。
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 私が彼を尊敬する理由がわかってもらえたと思います。

【ラーベの日記は真実ではない!?】
 が──そんな英雄の中の英雄のラーベも、南京大虐殺をなにがなんでもなかったことにしたいお方たちの手にかかると、「嘘つきの極悪人」になってしまうのです(苦笑)。

 小林よしのり〈新ゴーマニズム宣言スペシャル 戦争論2〉から引用します。

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 小林よしのり ジョン・ラーベという人物は中国の蒋介石政権に武器を売り、莫大な利益を得ていた軍需産業ジーメンスの南京支社長でした。

 日中戦争勃発後、日本はドイツに中国への武器輸出をやめるよう再三要求した。

 ヒトラーは武器輸出による莫大な利益を手放すことに躊躇したが、結局ソ連を牽制するため日本と組むことを選び、武器輸出を控えた。

 ラーベにしてみればただじゃ済まなかったでしょう。なにしろ30年間も中国に住み、培ってきた商売が水の泡なんですから。

 精一杯の抵抗として日本を残酷無比な存在に仕立て、こんなやつとの同盟はやめてくれとヒトラーに上申したわけです。

 だが、その話はあまりにも不自然で同胞のドイツ人にもあまり信じてもらえなかった。ラーベの話を聞いたドイツ大使館のシャルフェンベルク事務局長はこう記しています。

 「暴行事件といっても、すべて中国人から一方的に話を聞いているだけではないか」

 結局、策略は実らず、ドイツに呼び戻されたラーベは二度と中国の地を踏むことはなかった。

 その後、日記の出版を目指し、リライトに精を出したようですね。もちろん欧米の反日感情を高めるのが目的で、たっぷりと「日本軍の残虐行為」を書き込んだことでしょう。

 ところが日独の同盟強化は進み、日記の出版も実現せず、その後は不遇のまま戦後の貧困の中で亡くなった。

 その日記がまさか没後50年近くも経って世界中で出版されるとは夢にも思わなかったことでしょう。

 しかも当時の望みどおり、世界中の反日感情を大いに高めている。

半世紀間恨みを持ってさまよった魂が、見事に復讐を果たしたというわけですな。

 その数奇な運命に思いを致せば感慨深いものもある。しかし、この本に書かれていることは真実ではない!
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【ラーベの日記が事実と言える3つの根拠】
 都合の悪い事実を無視して、都合よく話を(強引な想像も含めて)膨らませているだけです。

 〈再審「南京大虐殺」〉の著者たちや小林よしのりはラーベの日記をフィクションだと言っていますが、どう考えてもノンフィクション、事実です。

 根拠を3つほどあげます。

 ①登場人物がとにかく非常に多いという点。  

 ②日記の内容と元日本兵の証言が一致するという点。

 ③ラーベの日記とほぼ同じ内容の報告が複数存在するという点。

 まずは①から説明したいと思います。

【ラーベの日記の豊富な登場人物たち】
 ラーベの日記の登場人物はバラエティー豊かで、中国人も日本人も、ドイツ人もアメリカ人も出てきます。

 また、人数も非常に多く、しかもほとんどが実名です。

 これがなにを意味するのか?

 あまたいる登場人物たちに取材をして裏を取れば、嘘などすぐバレてしまいます。

 しかし、あまたの登場人物たちを実名で書いたということは、日記の内容に嘘偽りなどないということです。

【ラーベが自宅にかくまった602人の中国人】
 また、ラーベの日記で最も印象的な話は、なんといってもラーベが自宅の庭に602人の中国人難民をかくまったというものです。

 その602人の難民はラーベに次のような感謝状をおくっています。

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 あなたは仏様のような慈悲と勇気をお持ちです

 あなたは幾千もの寄るべなき民をお救いくださいました

 どうか天の恵みが授けられますように

 あなたに幸福と神の祝福が訪れますように

 収容所難民一同
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 ちなみに中国語で書かれた感謝状の写真も存在します。

 これがなにを意味するのか?

 ラーベにかくまってもらった602人の中国人たちに取材をすれば、ラーベの日記が嘘なのか本当なのか一発で明らかになるというわけです。

 もしも嘘を書こうものなら、一瞬でバレてしまうでしょう。

 やはりラーベの日記の内容は事実なのです。

【まとめ】
 ラーベの日記には非常に多くの人物が(有名人も含めて)実名で出ており、彼らに取材して裏を取れば、日記の内容が嘘かどうかなどすぐ明らかになる。