アメリカでは軍隊に入隊することは一般的には簡単であるとされる。

もちろん”一般的には”である。

 

では、自分のような外国で育ち、アメリカで入隊するような人間は簡単であるかといわれると、はっきり言ってしまうと自分の感想では簡単ではない。というのが本音である。

 

それはさておき、書類関係の手続きが完了すると、次の過程は本審査(医学審査)である。この審査は2日にかけて行われる。もちろん滞在費用は一切払わなくていい。

 

正しくはMEPS(Military Entrance Processing Station)

初日は登録手続きと知能試験。2日目が医学検査と兵科登録だ。

 

各軍隊それぞれの手続き課程があるが、大きく分けて審査に来る人は3通りある。ASVABを筆記で受けた人、PiCATのスコアが有効な人、PiCATのスコアの有効期限(30日)が切れている人およびPiCATのAFQTスコアが一定以下の人。

 

*ASVAB(Aermed Service Vocational Apptitude Battery):入隊審査試験のことである。選択肢方式の試験で9分野の標準科目と各部門それぞれの特殊科目が試験内容である。ちなみにPC版で受けた場合、難易度可変式である。成績は偏差値(%)がそのままのスコアとなるため、各分野満点は99。評価はAFQT(Armed Forces Qualification Test)とそれ以外でわけられるが、このスコアによって選択できる兵科が変わってくる。

 

*PiCAT(Prescreening, internet-delivered Computer Adaptive Test): ASVABの保護されていない版。パスワードがリクルーターから与えられ、それを使って自分の家&PCでテストができる。事前審査としてやるものでスコアの低い人、特にAFQTが基準以下の場合は採用できなくなることがある。

 

まずASVABの点数を持っている人(高校等で筆記試験を受けた人):登録手続きが終わればこの日はほとんどやることはない。簡単に注意事項のレクチャーを受け、試験部屋で各軍の特殊科目試験を受けて終了。(1時間から2時間)

 

そしてPiCATのスコアがある人(この分類が大半):登録手続きをして、注意事項のレクチャーが終わるとASVABのテスト部屋に連れて行かされる。そしてPiCATをいつ受けたのかを聞かれ、確認テスト(スコアが著しく違う場合、他人が受けたものと判断され、場合によっては罪に問われる場合すらある。)と志願する軍の特殊試験を受けてその日は終了となる。所要時間2時間から3時間。

 

最後はPiCATのスコアの有効期限が切れた人およびPiCATのAFQTが基準以下の人:登録手続きをした後、ASVABのテストを受ける。そのまま各軍の特殊試験を受けて終了となるが、とにかく時間がかかる上に途中休憩もない。所要時間4時間から6時間。

 

さて、解説が長くなってしまったので、今回はここまで。自分がどんな手順を通ったかは次回。お楽しみに・・・?笑