昨日は未明の雨が朝方になって雪に変わりしっかり積もってしまった。その後すぐに止んで夕方にはほぼ消えていた。我が家の庭はきれいな雪化粧。右は物干し台からの散歩道の山

 

   

 

 地震はいつもの能登半島で最大震度2 M=3.0 震源深さは10㎞と相模湾で最大震度2 M=3.0 震源深さは30㎞と千葉東方沖でも最大震度2 M=3.0 震源深さは30㎞が観測されていた。いずれも微弱で問題はない。

 

  

 

 千葉東方沖での地震についてコメントが出ていた、スロー地震が観測されており南東方向へ2.1㎝の移動となっていたとのことで震度5程度の地震が来るかもしれないので耐震対策をするようにとのこと。更に3.11東日本大震災の命日が近づいているので、「 気象庁によりますと、国内観測史上最大となるマグニチュード9.0の超巨大地震が発生した震源域とその周辺の余震域では、現在も時々、規模の大きな地震がおきるなど地震活動が活発な状態が続いていて東日本大震災がおきる前の状態には戻っていない」ということで「東北地方の沖合はもともと地震が多いため日頃から強い揺れと津波への備えを進めてほしい」としています。

 

 昨日は参議院で予算委員会が開かれ維新の会の猪瀬代議士が南海トラフ地震発生の確率について「30年で70~80%という過大な予想によって防災政策がゆがめられていないのか?」と質問をしていた。

 「南海トラフの発生確率が水増しされていなければいいが、“発生80%”という数字が一人歩きして、いろいろな政策をゆがめてきたのではないか」などと政府の見解をただした。 これに対し、盛山文科相は、会議での議論により、低い確率についても「評価の詳細を記述する本文に記載することになった」として、「科学的事実がゆがめられて公表されたとの指摘は当たらない」と答弁。 また、防災政策への影響について、岸田首相は、「データだけに基づいて予算が配分されてはいない」などと述べ、否定した。

 

 

 目くそ鼻くその論議ではあるが、いずれにしてもこの問題が国会に上がり総理まで知ったことは評価したい。

 

 昨日のブログで東京電機大の橋本特任教授の記者会館での講演内容があまりにひどい地震学会内部の検討内容の程度の低さに驚いたが、さらに昨年から言い続けられている確率計算法が南海トラフ地震だけが他一般の計算法「単純平均モデル」と違い科学的な事実には反する恐れはあるものの「時間予測モデル」を使うことで20%確率が上がるので防災的に準備怠りなく一般市民へ啓もうし安全性を高めるために選んだとのこと。

 

 とんでもないがこのことを暴いて何とかジャーナリズム賞をいただき東京新聞の小沢記者が何やら表彰されていたのを何度も見ている。その科学的根拠となる高知県の室津漁港の浚渫古文書も見たことがあるが、確かにわざとらしいところがあり江戸時代の港湾浚渫などの工事は生易しくなく、近くの港湾での隆起の記録も無いので怪しいところがあるにもかかわらずこれを根拠として、周期説は間違っていると言いながら周期計算でこの30年で70~80%の確率で南海トラフ地震が来るぞと40年も前から言い続けていることも糾弾していた。

 いい加減な古文書に基づき間違い周期説で計算し防災業者に忖度して出来たハザードマップなど信用できるはずがない。が他に頼るものが無いので地震の安全地帯だからと工場誘致やら津波が来るのは間違いないとのことで防潮堤のかさ上げやらの逆経済効果で日本は疲弊している。このマップの悪影響は大きい。

 

 でも、彼はその検討委員会のメンバーであったのに無責任。いずれにしても下の図のように黒星印が震度6弱以上の地震発生地点であり黄色の安全地帯で起きており、赤色の危険地帯には全く観測されていない。即ち、真逆のハザードマップ この40年地震は安全地帯だけで起きて、危険地帯は安全地帯。

 

 南海トラフ地震だけの問題ではない!

 

 

 数日前に書いたが、「時間予測モデル」も「単純平均モデル」のいずれも目くそ鼻くそであり、地震が物理現象として考えている限り正解はない。どんな言い訳をしても、どんな観測をしても、地学の知識が無い地震学者では到底正解にたどり着くはずがない。細かい確率を計算して「あーでもない、こーでもない」「科学的事実を無視している」「防災業者の言いなり」・・・でしかないだろう。平田委員長にはこの点について以前 追及したことがるが、「0.1%でも0ではなく、80%も1ではない」と逃げられた。そういわれればそうに違いない。


 南海トラフ地震は次の理由で起きるはずが無い。(いつも書いているものに少しブラッシュアップした。)

 

 そもそも、南海トラフ地震は起こり得ない。その理由は拙著「地震予知不能の真因」に詳しいが、そのエッセンスだけ再掲すると下の10のエビデンスを挙げている。これもすでに拙ブログで書いているが、再掲すると

 

1.この50年間に四国沖では全く地震が起きていない。即ち、地震の卵であるマグマ溜まりは生まれない。

 

2.南海トラフの海底にはメタンガスを栄養とするシロウリガイが群生している。すなわちフィリピン海プレートはゆるゆる状態でマグマ溜まりは出来ない。

3.音波探査での地層調査では山陰側までほぼ水平地層となって沈み込みはない。

4.プレート内での微弱地震(スロースリップか)も水平分布している。

5.5年間のGPS地表面移動もユーラシアプレートの北上はなく上の図の赤矢印のようにむしろ西進。

6.昭和南海地震や近畿地方での地震は能登地震と同じ太平洋プレートからのマグマ溜まりの上昇で起きたものでフィリピン海プレートの沈み込みで起きたものではない。

7.日向灘では沢山の地震が観測されているがフィリピン海プレートは北進ではなく西進でのマグマ爆発。

8、山陰沿岸に活断層のクラックがあり、日本列島誕生の歴史から見てもユーラシアプレートの南下で付加体が出来たと考える方が合理性は有る。

 

 

9、下図中の最南の黒点線の中央構造線は浜名湖でぐにゃりと北へ曲げられていることもフィリピン海プレートの北上よりユーラシアプレートの南下によると考えた方が合理性は有る。南、中央、北アルプスや能登半島の曲がり方は中央構造線の曲り方と同じでありこともユーラシアプレートの南下の方が合理的に説明できる。

 

 

10.山陰側には北九州、浜田、山口北部、島根西部、鳥取中央、鳥取西、北丹後、福井、能登など軒並み大地震が起きている。これはユーラシアプレートの南下と日本海の拡大などによるもので下の図のように活断層が並んでいる。フィリピン海プレートの北上なはい。太平洋沿岸相模湾以西には大きな地震は起きていない。

 

その他にも2つのエビデンスがある

 

でも 地震のハザードマップは太平洋側は危険地帯で、日本海側は安全地帯となって真逆です。

 

という事で、大騒ぎで国会まで巻んだ南海トラフ発生の確率論争そのものがナンセンスで意味は無い。

 

 さて、今日のスケッチは昨日と同じ千葉県房総畔の南端にある野島崎を少し近づいて描いたもの。下の岩礁は関東大震災での隆起。緑の小山は江戸時代の元禄大震災の隆起で島が半島につながった。