昨日は薄曇りでどんよりうすら寒い冬日。石井正己の「震災を語り継ぐ」を読んで暇つぶし。良く調べているので段々と面白くなってきた。

 

 大手保険会社の社長あてに拙小冊子「地震予知はできるはずです 火山噴火も」を郵送し火災での保険料の算出で液状化火災や津波火災での同時多発の火災では沢山の死者や建屋の損失となるが、考慮されているや否やという質問をしていたが、損保ジャパンからはビッグモーターとの事件で社内はテンヤワンヤで回答保留、明治安田生命からは具体的に今回の能登半島地震でとった対応を例に回答があった。それなりに拙仮説を理解してくれたようだが、学者や行政マスコミなどからはウーでもスーでもなく「ナシノツブテ」。保険会社が理解しているのを学者他が分からない訳がない。回答が出来ないのだろう。

 

 能登半島の地震は終息へ向かっているが、何やらこれまでとは少し様相の違った地震が起きているのが気になる。最大震度3でありながら、震央も震源深さも観測されていないものや、最大震度2でありながら震央の直上だけが揺れてほかへ伝播していない地震が観測されている。

 

   

 

 このような地震はこれまで経験したことはないが、考えられるのは、マグマ溜まりの天井付近での水素爆発ではなく、天井の岩の隙間へ浸み込んでいる水素が爆発したとするとこんな特殊な地震となるのかな?すなわちマグマ溜まり内の水素が無くなって、天井板の中に一部残っていた水素が爆発したのかな?良く分からないが、「水溜りの水が浸み込んで活断層が切れて起きた地震」という仮説では説明が着かない。

 

 被害の様相が徐々に明らかになっているが、白米(しろよね)千枚田の亀裂も深刻。地震学者はこの亀裂を活断層と考えているはず、だが、これは地割れでほんの地表面の地すべりによる亀裂であり、地震を起こした活断層ではない。下のスケッチは10年前に描いたもので、いまはLEDランプが畔に並んでいる。

 

 

 

 気象庁では地震発生後3週間たったのであと1週間は最大震度5強以上の地震が来るので注意をするようにとのこと。その根拠は「これまでに日本海沿岸で発生した「日本海中部地震」や「北海道南西沖地震」などでは、最大規模の地震が発生したおよそ1か月後に再び、規模の大きな地震が発生しています」「震源が海底だと津波が来ます」とのこと。要は科学的には説明が着かないと自分たちで言っている周期説を根拠にしている自己矛盾の地震予知説が根拠である。

 

 本当だろうか?以前は2~3週間は同程度の地震が来るぞと言っていたはずが、3週間たったらあと1週間の1か月になっている。被災者のストレスはたまるばかり。

 

 さて、拙小冊子「地震予知はできるはずです 火山噴火も」のつづき

 

3.4 首都直下地震  危険なコンビナートと湾岸タワーマンション

 69年周期で起きるはずの首都直下地震が関東大震災から100年の今年 同クラスで起きたら東京都の被害は 最悪死者は6千人となるとのシミュレーションが東京都地域防災計画 震災編(令和5年修正)で発表されパブリックコメントの募集があり、応募した[1]。しかし、受け取ったとの連絡もなく「ナシノツブテ」でした。関東大震災以降100年で何が改善されて10万5千人の死者が6千人になったのか調べてみたら、何と最大死者を出した同時多発の液状化火災と津波火災は考慮されていない。その上タワーマンションや湾岸埋立地の拡大や地下インフラの発展などでの火災も考慮されていない。

 

 この程度が今の火災学 防災学のレベル。これでは関東大震災や東日本大震災で失われた命が全部無駄になる。

 

 図98 津波と液状化で地盤内地下水中の溶存メタンガスの湧出での同時多発煙突効果によるタワーリングインフェルノ想像図。メタンガスでの火災は鉄も溶かす、ましてアルミやガラスはすぐ溶ける。また、今回の能登半島地震の輪島の朝市街での液状化火災では死体の確認ができない程高温で焼かれ、骨まで燃えているらしくDNA鑑定で特定せざるを得ないらしい。

 

 

図99は東日本大震災での東京湾コンビナート火災 

 東日本大震災での地震では東京湾岸での被害は浦安での住宅団地の液状化問題が有名になり、コスモ石油コンビナートの火事はほとんど知られていない。しかし、この図99のLNGタンク群全部が11日間燃え続けて全焼し大惨事になっている。

 最初の1基はタンクの基礎が破壊して倒れて火が着いたとのことであったが、コンビナートの火災に対する防御は非常に厳しい基準をクリア―して作られている。更に、火災が起きた場合にもその消火については何重にも対策があるはずにもかかわらず全焼している。この火事は地震での海底ヘドロからのメタンガスの湧出という現象が考慮されていないので手の打ちようが無く全焼したのではないだろうか?海面が真っ白なのはメタンガスのミスト。

 

 図100 左 対岸は東日本大震災での千葉県五井のコスモ石油のLPGタンクの火災に、右 首都直下地震での東京湾の津波火災と湾岸タワマンや港湾施設、客船などの液状化火災や津波火災を想像して追加した想像スケッチ。

 

 もし起きたら首都直下地震でも同じことが起きるはずだが、液状化でのメタンガス湧出現象を知らないと繰り返される。しかし、関東大震災級の地震が首都直下で起きた場合にはこのような同時多発火災が起きるはずだが東京都の防災計画書のシミュレーション結果では無視されて6千人の死者であるとのこと。100年前には湾岸タワーマンションもLNGコンビナートも空港も大型客船も地下インフラも無かったはず。

 


[1] 東京都地域防災計画 震災編(令和5年修正)にたいするPC(令和5年(2023年)2月6日)野尻明美