昨日も梅雨本番の鬱陶しい1日。小雨が降ったり止んだり、しかも気温が30度近くまで上がり、蒸し暑く、散歩でな大汗をかいてしまった。

散歩道のアジサイは昨日で終わったようで、植木屋が花を落としていた。急に寂しくなったが、今度は蓮の花が咲いてきた。

 

 

 

 熱海伊豆山の山津波では沢山の死者が出ているが、前兆現象無しでのがけ崩れで落とした無念の命を無駄にすることの無いように しっかりと原因を調査し、再発の防止と予知情報の確立を急ぐ必要がある。呉や広島での山津波とは今回の伊豆山のものはいずれも人災ではあるが、少し原因は違っている。また、今年の2月に起きた福島県沖地震での福島のサーキット場での埋立地の緩傾斜地すべりとも違っているが、いずれも人災。

 

 下の図はTVをスマホでとったものだが。崩れた盛土は建設残土のようだが茶色と黒の土がほぼ垂直な層境で埋め戻されたことが観察される。自然の浸食谷の谷頭(やとう)は水平堆積しているが、ダンプで建設残土で埋め立ててもこのような堆積にはならないはず。地質調査所の地質図では付近は崖錐体となっているが、これは間違っている。

 

 自然の浸食谷は雨水で浸食されるので、水は周囲の傾斜地から集まる。そこに樹木は伐採してもその根や下草は残っているところに上から残土を積んで行けば、当然土砂ダムとなって、これが雨で重くなり、強度は落ちて決壊することで、今回の山津波となったようだ。これらの草木が腐食するとメタンガスが発生し、地震時にはこれが分離することで地盤強度を下げる、すなわち液状化現象となり、緩傾斜地でも地震で地すべりが起きる。あらかじめ水脈地層や有孔パイプなどを仕込んでおいて盛土工をやるという知恵が無い技術者がやるとこうなる。法律の見直しも必要だし、行政の監督認可にも問題がありそう。

 

 

 

 東京電機大学の安田教授は崩壊崖面からの細い水道をパイピング現象としてこれが盛土地盤の中に浸み込んで盛土が重くなり耐え切れず一気に崩れたと解説していた。

 しかし、これまでもかなりの長期にわたって安定を保っていた盛土が地下水のパイピングだけで今回の崖崩れの原因となったとは考えられない。むしろ、今回の長雨が周囲の傾斜地から盛土造成地盤へ集まって盛土地盤内に大量に浸み込みこれが重くなって、くびれている盛土先端部分の抵抗を超える土水圧となって、外れて水をいっぱい貯めこんだ盛土が一気に流れ下ったとみるべきではないだろうか?そのきっかけは盛土底面の下草や根っこが腐って滑り層となりズルッと動いて隙間を作りこの隙間に雨水が入ることで大きな盛土土塊が一気に滑り落ちたのではないだろうか?下草や根っこが腐るまでは抵抗があったが、4~5年たって腐るとドロドロになりすべりやすくなる。

 

 地震は昨日1日でトカラ列島のある奄美大島近海でM=4 クラスの地震が5回観測されている。ほとんどの震源深さが10㎞でごく浅いのが1回とのこと。1月ほど前から続いている群発地震であり、地震学者が主張する活断層が切れて起きた地震ではない。

 

 さて、今日の多摩川浅川桜スケッチは昨日と同じ奥多摩湖に流れ込む丹波山川の桜。10年ほど前に訪ねたら雑木林を伐採し新しく植林して桜の山を作っていた。間隔が狭いので大きく育つと花を開けなくなりそう。手前の川が丹波山川。