プロゴルフツアーでも働き方改革?
2016年9月に設置された「働き方改革実現会議」の議論を中心として今や日本中で話題になってる『働き方改革』.
ゴルフの世界でも今年度のツアーから改革が始まるようだ.
改革の第一歩を踏み出すのは年々試合数増加が進んでいるLPGA.
試合のレベルも人気も上昇中ではあるものの,近年,公傷(正式名:トーナメント特別保障)を申請する会員選手が続出しており選手会でも問題となり始めているところであったようだ.
選手会長からも「一般企業でも時間外業務をはじめとした長時間労働が問題と聞いている.スポンサーとなってくださっている方々とも相談しながら,選手会が先陣を切っていきたい」と意気込みを語っている.
具体的な主な改革は以下.
<労働時間の把握・管理>
かつては「一番最初にゴルフ場に入りラウンド後も暗くなるまで練習をしていた」などという武勇伝が美談となっていたが,今はそんなことを称賛していてはゴルフ界もブラック職場のレッテルを貼られかねない.
LPGA会員には全員ICチップ内蔵のIDカードの携帯を義務付け,更に総てのゴルフ場及びゴルフ練習場に入退出管理カードリーダーを設置して会員の労働時間を管理する予定.
また,ゴルフ場とゴルフ練習場の管理を徹底することにより「量販店の試打室」「ゴルフバー」「河川敷の広場」「ホテルのロビーの絨毯」等に練習環境を求める所謂『持ち帰りトレーニング』が横行しかねない.
これに対応するため,全番手のシャフトに振動センサーの着装も義務付けて管理外のトレーニングを駆逐する予定だ.
<総労働時間削減>
通常トーナメントの決勝の日程は休日になる為,トーナメントプロは労働日が多い上シーズン中はほぼ毎週試合が続くため一般企業の繁忙期に当たる月が3月から11月まで続くことになる.
総労働時間削減に向けて,各業界に先駆けてインターバル規制(12時間)を導入する.
具体例を示すと,予選1日目最終組でスタートした組がホールアウト,ファンサービス,試合後の練習などをした後ゴルフ場を後にしたのが午後7時の場合,翌日の午前7時以前にゴルフ場へ来ることを禁止する規制を始める.
また,突発の追加労働は心身への影響が大きいとの研究もあるため,従来実施していたプレーオフを廃止してカウントバックにて優勝者を決定する予定だ.
<技術革新によるトーナメント運営>
昨今ICTをはじめとした技術革新が目覚ましく,様々な業界にて業務の効率化が図られている.
ゴルフ業界でも最新の技術を利用して選手の負担軽減を目指す予定だ.
第一に取り組むのがロボットによる練習ラウンドの代行.
二足歩行ロボットやドローンの機能が充実してきたので,ゴルフコースの状況を把握するのに選手本人がプレーすることは必ずしも必要ではなくなってきた.
指定練習日を廃止してプロアマ戦等を増やすトーナメントが出てくることにより,ファンとの交流も増えそうだ.
また,シミュレーションゴルフや通信環境,VR(仮想現実)技術の台頭により,トーナメント会場に来る事無く試合へ出場する所謂『リモートワーク』にも取り組む予定とのこと.
LPGA会長からも「トーナメントの技術水準・魅力・付加価値を毀損することなく,我々の宝である会員のワークライフバランスの向上が可能なことを示していきたい」と働き方改革に前向きな構えが見て取れる.
新たな才能が次々と出てくるLPGAが取り組む働き方改革.この改革でどんな新たな魅力が出てくるか楽しみだ.