タワーレコードのフリーペーパーに矢沢永吉が出ていました | 矢沢永吉激論ブログ

矢沢永吉激論ブログ

全国矢沢永吉激論学會集団。

今年、矢沢永吉が60歳を迎える。
デビュー以来、常に挑戦を続けてきた彼が
この節目となる年にリリースするアルバムのタイトルは『ROCK'N'ROLL』。
シンプルでストレートな<ROCK'N'ROLL>が初めから終わりまで鳴り響く。
このアルバムヘの想いを熱く語ってくれた。


矢沢永吉(以下同)
「ずっと新作を出さなかったけど、

それは「まだ出す必要ない』 って気持ちがあったからなんだろうね。
『出すんなら、出すべきときにガッチリいこうぜ』 みたいな。
だから4年ぶりになったんですけど、
60歳を迎える時期にこういう直球のサウンドができるのはうれしいね。
『いまの時代にこんなアルバムを作れちゃうなんて、
俺はラッキーだなあ』って」

 4年ぶりのニュー・アルバム
「ROCK'N'ROLL』について、
矢沢永吉は上機嫌で語った。
今年の9日14日で60歳。
けれど勢いは衰えていないし、
原点に立ち戻ったようにすら見える。


「こだわって探し続けて、
ぐるっと一周して戻ってきたのかもしれませんね。
でも、スタートしたときとはやっばり違いますよ。
ダテに歳とってないからね(笑)。
うまくなったという意味じやなく、
それだけ引き出しも増えたから。
だけどどんなに歳とっても、
直球感は変わってなかつたんだね」

 結果、ある境地に到達したのだとか。

「リスナーの側に立ってものを見るということ。
リスナーつて、理屈抜きにストンと入りたいのよ。
メロディもアレンジも歌詞の内容も、
ヴォーカルのエッジのかかり具合とかキレのよさも、
リヴァーヴとコンプレッサーの気持ちよさも全部。
だからこそ、 「何回も聴いてみたいな」って思えるんですよね。
作り手の理屈とは関係なく、
シンプルに楽曲にスポッと入りたいんだね。
タイトルを『ROCK'N'ROLL』にしたのも、
最初からそこに照準を定めてたからですよ。
同時に僕自身も、
『シンプルな音を作りたい』という思いに到達したんですね。
だから今回、レコーディングがすごく楽しかったですね。
もちろんレコーディングは毎回ワクワクするんですけど、
今回はピンと張りつめていながらも妙にニヤニヤしちゃうような」

 そんなレコーディングに際し、

当初から決めていたコンセプトは
「洋楽、洋盤にしない」ということだったのだそうだ。


「海の向こうがどうしたなんて、
もうどうでもいいの。
洋楽にしたくなかったから、
最初は全部日本でやろうと恩つてたんですよ。
だからまず、ミュージシャンを集めて
うちのスタジオでプリプロをしたんです。
でもコツコツと作兼を進めてたら、
『ちょっと待てよ』と感じたんだよね。
それで、『よし、決めた!』って
アメリカに行きましたよ。
日本でやろうと思ってたのに、
すぐ現地に話してミュージシャンを押さえちゃったんです。

「今回は直球のどまんなか。詰め込みすぎた音楽には飽き飽きしてる」

なぜかというとグルーヴが欲しかったから。
ドラムとべ一スのグルーヴは、
あっちに行かなきゃだめだと思ったんです。
でも、洋楽にしないってコンセプトなんだから、
向こうに行って向こうの音になったんじゃ困る。
グルーヴだけが欲しかったから、言いましたもん。
『余計なことはするな。言った通りにやってくれ』って(笑)。
グルーヴは欲しいけど、アメリカは欲しくないってね(笑)。
ただ、歌とミックスは全部日本でやってる。
そのあたりの作業は、やっぱり日本人が一番だから」

 適材を使い分けたということは、時間もかかったのでは?

「録るのはバッと録ったわけ。
ただね、ミックスまでに考える時間は長かったね。
難しくしたくねえなあ、かっこよくしたくねえなあ、
わかりやすくしたいなあ、直球こしたいなあ、
ストライクにしたいなあ、偉ぶりたくないなあ』って。
おもしろいねえ、昔の矢沢は
『どうだどうだ、難しいだろう。かっこいいだろう』
って感じだったでしょ。
今は全く逆だからね」

 まさに、年齢を重ねてきたからこそ可能な原点回帰だ。

「だから、今回は直球のどまんなかですよ。 わかりやすい。
詰め込みすぎた音楽は態き飽きしてるんですよね。
でも、これはバーンとくるでしょ。
それでいて、ちょつと切ない。
そこがいいよね、
やっぱり甘酢っぱさがなきや。
ビートルズもそうだったじやない。
だから逆に、こういう音に触れたことのない10代、
20代の人たちにほ新しく聴こえるんじゃないかな。
『ヒップホップもあれもこれもいっぱい聴いてきたけど、
そろそろこういうまっすぐなやつを聴きたかったんだよ』みたいな」

 60歳を目前に控え、いまどんなことを感じているのだろう。

「『やらなきやいけないことだらけ、やることだらけ』
だってこと。
こういう状態があることの大切さを、
改めて実感しますね。
大変かどうかっていったら、
そりや大変ですよ。
夏フェスの準備をしなきゃいけない、
9月19日の東京ドーム公演のために30数曲もおぼえなきゃいけない、
秋は間髪入れずにノーマル・コンサートで
武道館ファイナル5デイズでしょ。
それ以前にアルバムもあるし、やることばっがりよ。
でもね、「大変だよなあ』と言いながら
ニヤッと笑ってる僕がいるわけよ(芙)」


 自分を追い込んで、そこから最大限のパワーを引き出す。
根っからの<矢沢永吉スタイル>は健在だ。

「でも僕は逆にね、今国のアルバムを機に
2回目のデビューをしてやろうかなっていう感覚なんです。
そう思いたくなるほど、
こんなアルバムができちゃったことがうれしくてね」



img818
img818 posted by (C)The_Real

img820
img820 posted by (C)The_Real

img821
img821 posted by (C)The_Real